健やかないのちとくらしを未来へ・・・ 

2:測定室からのお知らせCategory Archives

『測定室だより』第90号(5月20日号)を発行しました。

『測定室だより』は測定室の会報として発行しています。
 ♦会員の皆さんには、すでにお手元に届いていると思いますが、
  万一、まだ、受け取っていない方は、ご一報ください。

 ♦今号(90号)は、2021年度最終号となるため、会報をメールで受け取る【ウエブ会員】に方にも、
  総会資料と共に、会員継続のお願いなどを紙面でお届けしました。

 ♦発送は、5月11日(水)に行っていますが、
  万一、受け取っていない方は、お手数ですが、ご一報ください。

 
 《連絡先:mail:ssokuteisiru@yahoo.co.jp 》

『測定室だより』90号表紙


今号では・・
 ★ 2022年4月1日~4月6日に、静岡測定室で測定をした3検体(食品:1検体、環境試料:2検体)の測定結果を掲載しています。

また、2021年4月~2022年3月までの1年間に測定をした101種202検体の測定品リストをまとめました。

1年間(2021年4月~2022年3月)の測定品一覧表



および、測定202検体中、セシウムを検出した検体一覧も掲載しています。

1年間のセシウム定量一覧表

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また、6月4日(土)は、第11回測定室総会を開催します。

 総会の詳細と議決権を持つ会員(特別会員・旧会員・会員)の方には、委任状を同封しました。
 総会資料をご覧いただき、5月25日(水)までに投函くださるよう、おねがいします。

❤総会記念企画は、『国民の選択』上映と宮本監督の講演を開きます。
 測定室の主催ではなく、脱原発を願う繋がりのある多くの団体・個人の方に協力いただき、
 上映委員会として、準備を進めています。

皆さんもぜひ、お時間を作ってご参加ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この『測定室だより』は会報として発行していますが、
 購読をご希望の方には、紙冊子1部500円(送料込)・ネット会報1部300円でお送りしています。

 ⇒ウエブ会報をご希望の場合は、mail:ssokuteisitu @yahoo.co.jp 迄、ご連絡ください。

★年間購読料(5号/年)は3000円(会員の方の測定料は、一般の測定の半額以下になっています)です。
  
定期購読申込みは、mail:ssokuteisitu@yahoo.co.jp 
       ℡&fax:054-209-2021       まで、ご連絡ください。

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❤同じ想いの人が集う、市民測定室の活動を支えて下さる皆さんに感謝して、
 これからも、『知ることから始める暮らし』を続けていきたいと思います。

  2022年5月15日    馬場利子記

#「国民の選択」上映

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『測定室だより』第90号(5月20日号)を発行しました。静岡放射能汚染測定室

寄稿:『過ちは繰り返しません』 乳歯保存ネットワーク 松井和子さんより 

測定室の2013年の総会記念講演会の講師としてお招きした故松井英介さんのお連れ合いである松井和子さん(乳歯保存ネットワーク事務局)から、
 ロシア・ウクライナ問題について、エッセーをいただきました。

1人の国のリーダーによる暴挙とも解されているロシアのウクライナ侵攻。
世界が呆然となり、何をしたらいいのか、皆さんも心が震える日々を送られていると思います。

常に社会問題に凛とした姿勢で取り組まれてきた松井夫妻。
松井和子さんからのメッセージを皆さまにお送りします。

2013年6月9日測定室総会記念講演会にお招きした時の故松井英介さんと筆者:和子さん


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“過ちは繰り返しません”
                  乳歯保存ネットワーク 松井和子                

 戦争という、いつの時代にあっても無辜の民を殺す残虐な人間の行為が今も世界のどこかで起きている。
が、今度のウクライナでの戦争は、瞬く間に茶の間を席巻し、世界中を巻き込んだ。
スマホなどが広くゆき渡った時代の流れだ。

米ロで応酬が始まるのを見て、大国支配を疎ましく思いながら、何が問題になっているのか、私は気になった。

 2013年私はウクライナとベラルーシを訪れた。
チェルノブイリ事故原発を訪ねるのが目的だった。夜のキエフの広場ではコンサートが行われていて老若男女多くの人たちが集っていた。
 しかし片隅にはバリケードの残骸があって、何かを感じさせた。
周辺の線量がまだ高かった事故原発や近くを流れる川の対岸で避難せず暮らしを続ける老夫婦を訪ねたことを思い出す。

 緊張が高まるウクライナ情勢の報道では、「協定」や「合意」なるものをロシアが何度も繰り返し言っていた。
それは、1989年東西ドイツの壁の崩壊と統一における協定1)、と2014年に始まったウクライナ東部紛争の和平合意2)だった。
 私は、これらを含めて、ウクライナの歴史を知らなければ本当の姿は捉まえることはできないと思った。

 1991年ソビエト連邦が崩壊したとき、東欧の多くの人たちにとって、西側の世界はまだ見ぬ夢の世界、憧れだったに違いない。
 冷戦終了後に国際的な改革がなされることもなかったから、通貨価値の違いをはじめ、東欧諸国は経済的に大変だったのではと思う。
 そして新自由主義が広がった今の時代、世界中で富の格差が広がっている。
 人間が作り出し、為政者たちによる理不尽な行いもあったであろう。
 隣り合わせる民族同士が敵意を持たねばならない状況も生まれ、民族紛争も続いた。

 インターネットに助けられ、アメリカの平和団体の呼びかけ、外交官としての経験を持つ孫崎亨さん、
浅井基文さん、東郷和彦さん、そしてイギリス地理学者のデヴィット・ハーヴェイ(David Harvey)らの論考を目にし、読んだ。
 本質を見誤らないで、多数の市民が声を揚げなければ、力を合わせなければと思っているうちに、ロシアのウクライナ侵攻が始まってしまった。

 3月6日(日曜日)地域で開かれた「憲法カフェ」に出かけた。
20人ほどが久しぶりに集まって話し合った。
集まれない人たちのメッセージも多くあった。
 戦争の記憶がかすかに残る人、父親が戦死し苦労のなか母親に育てられ生きて来た人など、
それぞれの生きざまが、ウクライナへのロシア侵攻を目にして犠牲者を想い、語った。

 1910年韓国併合に始まる皇国日本のアジア侵略は、朝鮮・中国をはじめ多くのアジアの人たちのいのちを奪った。
1938年~1943年まで中国・重慶の人たちを数年にわたって空から爆撃したその手法はアメリカに受け継がれ、
日本各地が空爆された。本土で、沖縄で多くのいのちが失われた。
 そして今から77年前、戦争は終わった。世界で初の原爆投下を受け降伏した。
日本国憲法はその証だ。
 戦中生まれの私は、武力による威嚇・行使、戦争に反対し、生きてきた。
 いま世界戦争の危機にあって、何をすべきか考えたいと痛切に思った。

 今回この争いに関わる大国、ロシア・アメリカ・イギリス・フランスそしてとくにドイツ・日本に問いたい。
強引なロシアの侵攻に、同じように武器でもって制裁を科すことで解決するのか。
 犠牲になるのはそこに暮らす人たち、罪のない子どもたちではないか。
武器の提供で争いは増々エスカレートし、双方とも被害が増す。
 日本とドイツは、そのことをどこよりも知っているはずだ。学んだはずだ。歴史の教訓を伝えるべきだ。

 1945年最初に日本の広島・長崎で使われた原爆・核兵器の脅威は、年ごとに増し、
世界には膨大な核兵器が存在する。核兵器が人を脅かしている。
 ソビエト時代のチェルノブイリ原発事故も、日本の福島原発事故も、人の営みすべてを破壊する核の恐ろしさを見せた。

 5大国のロシアによる核兵器使用言及は、危険も争いもなくならないことを証明した。人類を破滅させる道を私は選びたくない。

 武器や力で脅したり、国を守らなければならない世界を変えよう。
 隣人と隣人、国と国が、話し合い約束しあえるように、声を上げ知恵を出し合おう。
 どのいのちも同じだ。対等だ。子どもたちに次世代にそう教えなくてはならない。
 日本国憲法の精神・9条を世界の国々に示し、武力による威嚇・行使、戦争のない世界を呼びかけよう。
 恐れる気持ちを、核兵器禁止条約に集結し、日本の批准を実現させよう。

                        
                         2022年3月11日に  松井 和子

注1)米国もドイツもほかの主要西側諸国もドイツ再統一に対するソ連の同意を得るために、ソ連の安全保障に配慮することを示す必要があり、ベーカー、コール、ゲンシャーのほか、当時、ジョー   ジ・H・W・ブッシュ米大統領を含めソ連首脳と接触した米欧首脳はこぞって基本的にベーカーらの発言を支持したことが分かっている。ゴルバチョフに対するそうした働きかけの成果が1990年10月3日の再統一となって結実した。
 一連の公文書を詳細に検討した米ジョージ・ワシントン大学付属国家安全保障アーカイブ研究員のスベトラーナ・サブランスカヤとトム・ブラントンが2017年12月に発表した論文によると、米欧の指導者が東欧諸国のNATO加盟問題を検討した上で、NATOを単に東ドイツ部分だけでなく、他の国に拡大しないとの態度を示した。
Svetlana Savranskaya and Tom Blanton, “NATO Expansion: What Gorbachev Heard,” National Security Archive, The George Washington University, December 12, 2017.

注2)2014年に始まったウクライナ東部紛争を巡る和平合意。ロシアとウクライナ、ドイツ、フランスの首脳が15年2月にベラルーシの首都ミンスクでまとめた。ロシアを後ろ盾とする親ロ派武装勢力とウクライナ軍による戦闘の停止など和平に向けた道筋を示した。

# ロシア・ウクライナ侵攻
#声を上げ知恵を出し合おう。
#武力による威嚇・行使、戦争のない世界を呼びかけよう。

2022年3月22日記

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寄稿:『過ちは繰り返しません』 乳歯保存ネットワーク 松井和子さんより 静岡放射能汚染測定室

3月6日(日)「311を忘れない」チャリティ・イベント『福島原発事故の教訓と原子力防災』のご案内♥

『測定室だより』88号にもチラシを折り込み、ご案内をしていますが、
3月6日(日)14時~16時のチャリティ企画のお知らせをいたします。

お話は、当室の会員でもあり、「311をわすれないin静岡」の小笠原学さんです。

FBのライブ配信もありますので、お時間のある方はご参加ください。
会場参加の方は、申し込みが必要です。

♦当日はヨウ素剤の配布や朗読、舞など、多くの人がチャリティイベントに協力して行われます。

東日本大震災、福島原発事故の被災者の方がたは、まだ、多くの困難や痛みを抱えて暮らしています。
私たちも、決して忘れられることのできないこの311に繋がり続けたいと思います。

2022年3月1日
馬場利子記

#311をわすれないin静岡
#ヨウ素剤配布会

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3月6日(日)「311を忘れない」チャリティ・イベント『福島原発事故の教訓と原子力防災』のご案内♥静岡放射能汚染測定室

小論文:『福島県の小どもの甲状腺異常と放射能汚染の関係について』 筆者:河野益近

当測定室のアドバイサーで、元京都大学, 工学(系)研究科(研究院) 教務職員の河野益近さんは、福島原発裁判でも放射能汚染と甲状腺がんについて、証拠書面を書いて証言もしてくださっています。

 現在も、放射能汚染と健康リスクについて、多くの論文を読み、
 提言を続けてくださっていますが、今回、以下の小論文を送ってくださいました。

 分かりやすい論文になっていますので、ご紹介します。

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『福島県の小どもの甲状腺異常と放射能汚染の関係について』(まとめ)

                    筆者:河野益近 

河野益近氏

<その1>
 土壌汚染(舗装道路上にある106µm以下の微細土壌粒子)との関係

 グループ化の基準レベルとして指定廃棄物の基準8,000Bq/kgと土壌改良資材等の基準400Bq/kgを採用し
(個人的な基準をきめると意図的だと思われるので、この国の基準を採用します)
 8,000Bq/kgを超える市町村に住んでいる子どものグループ①と、
 400超~8,000Bq/kgのグループ②と、400Bq/kg以下の③に振り分けます。

結果:10万人あたりの甲状腺異常(悪性ないし悪性疑い)

 グループ① 29.8(対象市町村 3、対象者数 46,973人、発生数14人)

 グループ② 28.1(対象市町村30、対象者数177,806人、発生数50人)

 グループ③ 15.5(対象市町村25、対象者数 45,112人、発生数7人)

※子どもの甲状腺異常と放射能汚染の関係が少し見える気がします。

 ※福島県にある市町村の数は全部で59です。
  対象市町村の合計が59にならないのは汚染データが1つ欠けているためです。

<その2> ・・・・・・・・・・・・・

 福島県の小どもの甲状腺異常と各市町村の小中学校所在地付近の汚染レベルとの関係

 基準レベルとしてチェルノブイリ原発事故の際に旧ソ連が採用したセシウム-137の汚染レベル1Ci/km2(37,000Bq/m2)と5Ci/km2(155,000Bq/m2)を採用することにします。
 各市町村の小中学校所在地付近の土地汚染レベルのうち一番高い汚染レベルの学校を基準にしてグループ分けします。

 グループ①5Ci/km2超(155,000Bq/m2超)
     ②1Ci/km2超~5Ci/km2(37,000超~155,000Bq/m2)、
     ③1Ci/km2以下(37,000Bq/m2以下)。

結果:10万人あたりの甲状腺異常(悪性ないし悪性疑い)

 グループ① 35.1(対象市町村12、対象者数133,902人、発生数47人)

 グループ② 17.4(対象市町村15、対象者数 86,447人、発生数15人)

 グループ③ 14.9(対象市町村29、対象者数 47,130人、発生数7人)

※子どもの甲状腺異常と放射能汚染の関係がよりはっきりしますね。

※福島県にある市町村の数は全部で59です。
 対象市町村の合計が59にならないのは汚染データが3つ欠けているためです。
 2つはもともと存在していませんでした。残りの1つは私が記録を取り忘れたためです。

 ※小中学校周辺の土地汚染レベルは2011年11月1日換算です。
 元データは文部科学省のホームページにあった汚染地図から読み取ったのですが(地図上から数値データを見ることができました)、現在はそのホームページは存在していません。

<最後に>日本で放射性物質を取り扱うにあたって適用される放射線管理区域を設定するための基準、
 放射性Csで40,000Bq/m2をグループ化の基準としてみます。

 
 これも土地汚染は各市町村の小中学校で一番汚染レベルの高い学校周辺の値を採用しています。
 グループ①40,000Bq/m2超、グループ②40,000Bq/m2以下

<結果>:10万人あたりの甲状腺異常(悪性ないし悪性疑い)

 グループ① 36.1(対象市町村27、対象者数171,926人、発生数62人)

 グループ②  7.3(対象市町村29、対象者数 95,553人、発生数 7人)

※子どもの甲状腺異常と放射能汚染の関係がますますはっきりしますね。

 ※対象市町村の合計が59にならないのは上記その2と同じ理由です。

<結論>

 放射性セシウムの汚染と甲状腺がんの発生は関係がないという論文もありますが、甲状腺がんを引き起こすと考えられている放射性ヨウ素の量と放射性セシウムの量はある程度の相関があると考えられます。
 従って、福島で多く見つかっている子どもの甲状腺異常は福島原発事故と関係があることは間違いなさそうです。

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2022年2月19日記

#福島県の小どもの甲状腺異常と放射能汚染の関係

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小論文:『福島県の小どもの甲状腺異常と放射能汚染の関係について』 筆者:河野益近静岡放射能汚染測定室

【お知らせ】オンライ・シポジウム 「柏崎刈羽原発の課題」が開かれます。

測定室の会員さん(新潟県在住)より、オンライン・シンポジューム開催のお知らせをいただきました。

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♦日時:2022年2月20日(日) 10:00~12:00
♦主催:いのち・原発を考える新潟女性会


♦詳細は、チラシをご覧ください。

*参加費は無料です。
 ご希望の方以下お申し込み法に沿ってください
*ZOOM を利用したオンライシポジウムです。録画の公開はありません 。

ご参加 お申し込み 方法
  申し込み期間 1月20日(木曜)~2月15日(火曜)

  お住いの市町村名・ お住いの市町村名・URL 送信先メールアドレス 送信先メールアドレス を明記して、以下のメールアドレ スに申し込んでください。

 ⇒申し込み先:  mie.kuwabara756@gmail.com

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オンラインシンポジュームの案内

全国各地で、脱原発・卒原発を願って多くの方たちが活動をしてくださっています。

♥いのちにとって、原発は不要です。
♥エネルギーの供給を優先させるのではなく、私たちは人の叡智を集めて、省エネルギー技術の拡充と、
 『足るを知る暮らし』と分かち合いを広げていきたいと思います。

2022年2月14日記
 
#2022.2.20オンライ・シポジウム 「柏崎刈羽原発の課題」

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【お知らせ】オンライ・シポジウム 「柏崎刈羽原発の課題」が開かれます。静岡放射能汚染測定室