健やかないのちとくらしを未来へ・・・ 

3月 2012Monthly Archives

東電への損害賠償請求の可能性を話し合います。

福島原発事故後、測定活動を続ける中で、
私たち測定室スタッフは、会員の皆さんから測定料を頂く度に、
割り切れぬ想いをずっと抱えながら、その理由を見つめてきました。

原発の事故さえなければ、
私たちは、放射能を測定する事もなかったでしょうし、
会員の皆さんも測定料を払って、食べ物を購入し、
送料を負担して測定をする必要もなかったはずです。

特に会員の中で、
農業生産者や、加工食品メーカー、協同組合、自然食品店など、
食べ物の生産、流通、加工、販売に携わる人たちにとって、
全く不要な費用負担を強いられ、
放射能に汚染されていないという証明をしなければ、
安心して売る事も出来ない状態に在る事に、
測定を受ける側である私たちも、その理不尽さに苦しくてなりませんでした。

これは、すべて『福島原発事故に起因する損害』に他なりません。

「測定費用、測定品の購入費用、送料、汚染を心配する人が買い控えたための売り上げ減少額・・・」
福島、千葉、茨城、群馬などでは
損害賠償請求を行った生協、流通業者、販売店に費用が支払われています。

静岡でも、法律に照らして何が出来るか、
測定室がお手伝いをして、
会員である皆さんの損害賠償請求を行いたいと準備をしています。

第1回 協議を
3月30日(金) 13:30~16:00
場所: 静岡放射能汚染測定室 (プラムフィールド)
     静岡市葵区安東1-2-3

日本消費者連盟共同代表 古賀真子さんをお迎えして、
お話を聞きます。

参加費用は無料です。

損害賠償請求活動は、
放射能は要らない!という意思を表示する1つの方法だと考えます。
関心のある方はご参加ください。

2012年3月27日
馬場利子記

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東電への損害賠償請求の可能性を話し合います。静岡放射能汚染測定室

共感します!徳島県の瓦礫受け入れについての考え方。

知人より、徳島県がホームページ 「ようこそ知事室へ」 とくしま目安箱 回答
http://www.pref.tokushima.jp/governor/opinion/form/652/
で瓦礫についての考え方を表明している記事の紹介がありました。
瓦礫について、国のクリアランスレベルや焼却による最終処分場での問題など、
とても参考になる情報が書かれていますので、以下に紹介させていただきます。

・・・・・・・・・徳島県HP~ようこそ知事室へ~より転記・・・・・・・・・・・・

【環境整備課からの回答】
貴重なご意見ありがとうございます。
せっかくの機会でございますので、徳島県としての見解を述べさせていただきます。
このたびの東日本大震災では,想定をはるかに超える大津波により膨大な量の災害
廃棄物が発生しており、被災自治体だけでは処理しきれない量と考えられます。
こうしたことから,徳島県や県内のいくつかの市町村は,協力できる部分は協力し
たいという思いで,

国に対し協力する姿勢を表明しておりました。
しかしながら,現行の法体制で想定していなかった放射能を帯びた震災がれきも発
生していることから,
その処理について,国においては1kgあたり8000ベクレルまでは全国において埋立処
分できるといたしました。
(なお,徳島県においては,放射能を帯びた震災がれきは,国の責任で,国において
処理すべきであると政策提言しております。)

放射性物質については、封じ込め、拡散させないことが原則であり、
その観点から、東日本大震災前は、IAEAの国際的な基準に基づき、
放射性セシウム濃度が1kgあたり100ベクレルを超える場合は、
特別な管理下に置かれ、低レベル放射性廃棄物処分場に封じ
込めてきました。(クリアランス制度)

ところが、国においては、東日本大震災後、
当初、福島県内限定の基準として出された8,000ベクレル(従来の基準の80倍)
を、その十分な説明も根拠の明示もないまま、広域処理の基準にも転用いたしました。
(したがって、現在、原子力発電所の事業所内から出た廃棄物は、

100ベクレルを超えれば、低レベル放射性廃棄物処分場で厳格に管理されている
のに、事業所の外では、8000ベクレルまで、東京都をはじめとする東日本では
埋立処分されております。)

ひとつ、お考えいただきたいのは、この8000ベクレルという水準は
国際的には低レベル放射性廃棄物として、厳格に管理されているということです。

例えばフランスやドイツでは、低レベル放射性廃棄物処分場は、国内に1カ所だけ
であり、しかも鉱山の跡地など、放射性セシウム等が水に溶出して外部にでない
ように、地下水と接触しないように、注意深く保管されています。

また、群馬県伊勢崎市の処分場では
1キロ当たり1800ベクレルという国の基準より、大幅に低い焼却灰を埋め立てていた
にもかかわらず、大雨により放射性セシウムが水に溶け出し、排水基準を超えた
という報道がございました。

徳島県としては、県民の安心・安全を何より重視しなければならないことから、
一度、生活環境上に流出すれば、大きな影響のある放射性物質を含むがれきに
ついて、十分な検討もなく受け入れることは難しいと考えております。

もちろん、放射能に汚染されていない廃棄物など、安全性が確認された廃棄物まで
受け入れないということではありません。安全な瓦礫については協力したいという思
いはございます。

ただ、瓦礫を処理する施設を県は保有していないため、
受け入れについては、施設を有する各市町村及び県民の理解と同意が不可欠です。
われわれとしては国に対し、上記のような事柄に対する丁寧で明確な説明を求めて
いるところであり、

県民の理解が進めば、協力できる部分は協力していきたいと考えております。
この件に関するお問い合わせ

環境総局環境整備課 ゴミゼロ推進室・ゴミゼロ推進担当
電話番号:088-621-2259
ファクシミリ:088-621-2846
メールアドレス:kankyouseibika@pref.tokushima.lg.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
国がどの様な政策を提案、指示しようと、
地方自治体は、法律の不備や政策について、しっかりとした考えを持って
県民や住民の健康や安全を守る責任があると考えます。
そのために、国が明らかな法律無視の政策を行おうとするならば、
この政策について質問、提案、場合によっては国の指示の変更を求める事も
地方分権を進める上で、大切な働きだと思います。
今回の瓦礫処理について、徳島県の考え方に深く共感し、
私は感謝のメールを送りました。

皆さんはどの様にお考えでしょうか?

                    2012年3月19日 馬場利子記

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共感します!徳島県の瓦礫受け入れについての考え方。静岡放射能汚染測定室

震災の瓦礫受け入れの『国の基準』は・・・

東京都に続いて、全国2番目に瓦礫の受け入れを表明した島田市が、
瓦礫焼却の安全性を確認するために、試験焼却を2月16日、17日と行い、
市民にも無害化処理灰(残り灰)を公開、必要な人には『残り灰』の貸し出しも行っていますので、
当測定室でがれき、残り灰共に測定をしました。
結果は、瓦礫を混入して焼却する前と後では、後の方が明らかに高い放射能を測定しました。

島田市も、焼却灰の測定結果をHPに公開していますので、
試験焼却する前の残り灰と、試験焼却後の残り灰を比較すると、
島田市の測定でも、試験焼却後の方が、放射能が高くなっている事が分かります。
「放射能濃度・空間線量率の調査結果の概要」
http://www.city.shimada.shizuoka.jp/mpsdata/web/7539/20120120_housyanou.pdf
この点を、島田市の環境政策課の担当者に
「試験焼却をして、瓦礫を混ぜた方が残り灰の汚染が高くなったのですから、
本焼却にはならなと思って良いでしょうか?」と聞きますと、
「残り灰は68㏃/kgで、食べ物の基準値(100㏃/kg)よりもはるかに低いので、
安全だということが分かった。市民も自分で測って安全だと分かって良かったと言っています。」
という返事でした。

島田市は、残り灰の汚染値が、
食べ物の基準値よりも低いので瓦礫受け入れは安全だと判断するようです。

しかし、島田市は事前に「試験焼却の残り灰が100㏃/Kg以下ならば、本焼却を行う」とは
言っていませんでした。

では、国の安全基準はどの様になっているのか。
環境省のまとめている瓦礫受け入れの資料が掲載されています。
環境省(Ministry of the Environment) 広域処理情報サイト
◆災害廃棄物の広域処理について◆
http://kouikishori.env.go.jp/
津波被害による災害廃棄物処理、瓦礫受け入れの基準値も
明記していますので、一度、見てください。

市民が安全性を心配し、瓦礫や残り灰の測定をしても、
国は、瓦礫として焼却可能な廃棄物の放射能レベルを 240~480㏃/kg
と初めからとても高い汚染レベルを想定していますので、
行政が「それ以下だから安全です」と言い切る根拠がここにあります。

·災害廃棄物については、環境省の広域処理情報サイトに詳細があります。
「資料一覧」
http://kouikishori.env.go.jp/material/
「津波被害による岩手県・宮城県の災害廃棄物の受け入れについて」
http://www.env.go.jp/jishin/attach/waste_koiki_pamph.pdf
また、「動画資料」でも詳しく『国の瓦礫処理基準』がいかに安全か、
説明をしています。

国は、昨年3.11以前は、『放射性物質として扱う必要のない物』(クリアランスレベル)を
100㏃/kgとしていたのですが、瓦礫処理を進める廃棄物の基準は
突然、240~480㏃/kgならば安全だと変わっています。

この数字は、廃棄物を運搬する人の被曝量やIAEAの数値を引用して
計算されていますが、あまりにも放射能の値が高くて、
市民感覚から遠い安全論であるように思えてなりません。

法律によって、国の事業は行われるわけですから、
災害廃棄物の広域処理推進法が国会で決められると、
各地方自治体も、独自に考える権限は失われ、
法律によって瓦礫処理を国に指示される事になります。

この『災害廃棄物広域処理推進法』は国会で審議される時、
「低線量の放射能も人の健康に有害であるから、放射能の拡散は国民の健康を脅かす」
という異議を申し立てをしてくれる国会議員は居るのでしょうか?

放射能の健康被害を考慮せず、
瓦礫処理を『災害復興』のための経済行為として進めるのは、
放射能は無害であるとしたい人々の選択にしか思えません。

市民1人1人の『不安』『心配』が通用しないところまできてしまいました。
『挙国一致』の美名が好きな日本人・・
何が出来るか、皆さんはどう思われますか?
出来る事・・皆さんのお知恵を貸して下さい。

2012年3月13日  馬場利子記

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震災の瓦礫受け入れの『国の基準』は・・・静岡放射能汚染測定室

3.11の夜のお知らせ~新たな想いを繋いで~

あれから1年が経ちました。

1人1人が立ち止まり、2011年の3月11日と
それ以降の今日に想いを寄せておられると思います。

そんな日に、お知らせを1つ。
来る6月9日(土)は、測定室の再開1周年の集いを行いますが、
講師は小出裕章さん、もう1人ピアニストのWong WingTsan(ウォン ウィン ツァン)さんが友情出演をしてくださいます。

今夜、そのウォンさんが “3.11 追悼ライブ”をインターネット配信してくださいます。
配信は http://www.satowa-music.comです。

ウォンさんと私たち(プラムフィールド)は、
ウォンさんが行っている『地雷による犠牲者への義足を贈る活動』に共感して、
2000年6月に “ウォン・ウィンツァン チャリティーコンサート「もしも地雷がなかったら」”を
行って以来、心を繋いで時を重ねてきました。

今夜 20時、皆さんもお時間があれば、ご一緒に 
3.11に新たな想いを繋いでください。 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2012年3月11日 夜 20:30【 インターネット配信ピアノライブ 】 詳細
【 追悼・サトワより祈りを込めて 】USTREAM
   1部、休憩、2部 のフルコンサート形式  ピアノソロ:ウォン・ウィンツァン
   SATOWA MUSICトップページからアクセス
   http://www.satowa-music.com
   3.11ライブ配信に寄せて  ~ ウォン・ウィンツァンより
  http://www.satowa-music.com/concert/2012-03-11.html
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2012年3月11日
馬場利子記

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3.11の夜のお知らせ~新たな想いを繋いで~静岡放射能汚染測定室

〝島田市の瓦礫の試験焼却の測定結果について”質問にお答えします。

島田市で行われた瓦礫の試験焼却に関して、
当測定室で瓦礫と残り灰の放射能測定を行った結果をHPで掲載していますが、
その内容について、
「静岡で測定した瓦礫の放射能は不検出となっていますが、
Ge測定器で測定した結果が、
Cs-134 : 6.4 (Bq/kg)、 Cs-137 : 13.1 (Bq/kg)
セシウCs-134 +Cs-137 : 19.5 (Bq/kg)でした。
静岡の測定器の検出限界がセシウム134で3Bq/Kg,
セシウム137は5Bq/Kgならば、検出されないのはなぜですか?」
というご質問を頂きました。
放射能の性質と、その測定について理解していただくための
良い質問だと思いましたので、アドバイザーの河野さんに
お返事を頂きました。

<河野さんのお返事(説明)>・・・・・・・・・・・・・・・

【瓦礫の測定について】

瓦礫に含まれる放射能は均一ではありません。
大きい瓦礫を集めて測ると重量あたりの放射能は小さくなります。
逆に言えば、より細かい瓦礫を集めて測定すれば、
重量当たりの放射能は大きくなります。
それは放射性物質は多くの部分が瓦礫の表面に付着しているためです。
イメージとしては、海岸の小石を集めて塩を得るよりも、
同じ重さの砂を集めたほうがより多くの塩を得ることができる、と同じです。
これは塩分が小石や砂の表面についているということで説明ができます。
同じ重さだったら小石よりも砂のほうが表面積が大きいためです。
塩を放射能(放射性物質)、小石や砂を瓦礫の大小に置き換えていただければ
理解できると思います。
濃度が均一なものでも、付着しているものの体積によって
重量当たりの答えが変わってきます。
濃度が均一ではないものは、さらに不確定な要素を含むことになります。
すなわち、試料のサンプリングの仕方で放射能の量は変わってきます。
大きい瓦礫を選ぶか小さいのを選ぶか・・・。
個人的には、瓦礫の放射能測定は、その程度のものだと思います。
2倍3倍は違っているかもしれませんが、10倍は違わないと思います。

2012.3.8
河野 益近

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ちなみに
静岡の瓦礫を測定容器に詰めた写真を掲載します。

瓦礫(木くず)を細かく砕く事は出来なかったので、
比較的大きな木片もそのまま入れて、その周りに小さな木片を詰めました。
しかし、河野さんがGe測定器で測定をした時は、
Ge用の試料容器が小さい(200cc)ため、
「なるべく、細かな瓦礫を詰めた」そうです。
測定の特質を知り尽くした人(河野氏)の定量と、
まだまだ未熟者(馬場)の違いが測定値に現れた顛末でした。
皆さんに放射能の現実的な存在値に近づけた測定が出来なかった点をお詫びします。
恐縮です。

この経験を経て、
その後の『焼却後の無害化処理灰』の測定の折りは、
金属のように固い処理灰を、金槌で約1時間かけて粉砕して
測定をしました。
同じ瓦礫の測定で、測定値(定量値)が違う事について、
ご了解いただけたでしょうか?

静岡の測定器では
測定容器にしっかりと重量を詰める事が出来ない検体については、
検出限界も上がってしまいますので、
環境試料として重要な測定データである島田市の瓦礫を
Ge測定器での測定をお願いした次第です。
ご質問、ありがとうございました。

■ちなみに、食品の測定につきましては、
スピードカッターなどを使用し、小さな試料、あるいは液状にして
容器に詰めて測定をしていますので、ご安心ください。

2012年3月10日記  馬場利子

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〝島田市の瓦礫の試験焼却の測定結果について”質問にお答えします。静岡放射能汚染測定室