健やかないのちとくらしを未来へ・・・ 

放射能測定Tag Archives

『測定室だより』6号を公開します。

2011年12月30日に発行した『測定室だより』6号には、
2011年11月9日から12月8日に測定した47品目の測定結果を
掲載しています。

測定品の緑茶すべてに汚染値を定量していますが、
新しい測定品では、香辛料として使う月桂樹の葉(静岡市清水区産)に
やはり、汚染が出ています。これはチェルノブイリ原発事故(1986年)以後も
ヨーロッパの輸入月桂樹に汚染が見られたのと符合します。

また、当時、問題になり始めた震災瓦礫の広域処理について、
現地(宮城、岩手)の行政への取材記事や
受け入れに対して静岡県住民の意見や動きを追っています。

◆『測定室だより』第6号のPDF◆

『測定室だより』は会員通信として発行していますが、
最新号第9号を発行しましたので、既刊号のデータを皆さんに公開し、何かのお役に立てば嬉しいです。

■既刊の『測定室だより』は会員以外の方も購読していただけます。
1部:500円 (送料 80円)です。

ご希望の方は、T/F 054-209-2021
         Mail : ssokuteisitu@yahoo.co.jp

にお申し込みください。

2012年4月14日記

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『測定室だより』6号を公開します。静岡放射能汚染測定室

土・土壌・堆肥などの測定を開始します。

私たちは、昨年6月11日より食べ物に限って、放射能測定を行ってきましたが、
事故後1年を経過し、
子どもたちの育つ環境や、農産物が育つ土を測定する事で、
より安心な暮らしを築くために、2012年4月より
【土】【有機堆肥】【遊び場の砂】【子どもたちが遊ぶ森などの土・腐葉土】
【校庭の土】などの測定を始めます。
 
■土などの環境試料の測定料金
会員:1検体 2000円
一般:1検体 5000円

 これまで、各方面から、
畑の土や幼稚園、学校、公園の土などの測定依頼を頂いていましたが、
土などの環境試料のセシウムの定量は、放射性核種の性質上、難しいため、
スタッフが定量に慣れるまで、時間を頂いていました。

これからは、食べ物の測定と並行して、環境試料の測定も行いたいと思います。

■要望があれば、希望者の在住する地域単位で、
公園、幼稚園、保育園、浜辺などの【土】を測定し、
【子どもの育つ環境安全マップ】を作るお手伝い
もしたいと思っています。

■地域単位の安全マップ作成を希望される方は、
測定料など個人の負担を少なくしたいと思いますので、ご相談ください。
測定する事で、安心を繋ぐ環境を知っていきたいと思います。

 
<土壌測定の申し込みについて> 
■土壌、堆肥用の測定申込書に必要事項を記入してお申し込み下さい。
HP最上部の【測定依頼の申し込み】より、依頼書をダウンロードしてください。
インターネットを利用されない方は、電話で詳細をお問い合わせください。

<試料採取に関してのお願い、採取方法> 
< 土壌測定の試料採取方法について>(PDF)

 ①外の土、堆肥などは、晴れた天候が2~3日続いた後に採取して下さい。
(重量あたりで評価しますので、同じ試料でも含水率の違いで答えが違ってくるためです。
 雨の直後は雨水の重さが試料の重さに加わるため、重量あたりの測定結果が低くなります。)

土壌は、金属、木片、大きな石等異物が混入しないように採取して下さい。
(土以外の物が混ざっていると、同じ試料でも測定値が違ってきます)

(堆肥、川の砂など)は、測定容器に入る800~1000mlを用意して下さい。

重量ではなく、この体積を準備して下さい。
(お手元に1ℓ入りの牛乳パックがあれば、綺麗に洗って乾かし、
 パックにしっかりと詰めて下さると、量が分かりやすいと思います。そのままお送りください。)

<問い合わせ>
TEL/FAX 054-209-2021(月~金 10:00~16:00)
測定室Ph  070-5034-0920(月~金 9:00~17:00)
e-Mail :  ssokuteisitu@yahoo.co.jp

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土・土壌・堆肥などの測定を開始します。静岡放射能汚染測定室

資料:被災地瓦礫の受け入れについての投稿

測定室には、多くの方から投稿やご意見をいただいていますが、
その中で、今日は被災地の瓦礫受け入れについて、
多くの情報をまとめて投稿してくださったメールを転記し、掲載させていただきます。

・・・・・・・・・・以下 いただいたメールです・・・・・・・・・・・・

被災地瓦礫。
広域処理を一度やってしまうと取り返しがつきません。

【危険性について】 安全な瓦礫など存在しません。

家庭ゴミの処理場で放射能汚染された瓦礫を処理するとどうなるか(まとめ)
http://dl.dropbox.com/u/40607011/%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81.pdf

国の基準値以下でも、バグフィルターがついてても、
絶対に被曝からは逃れられない。

濃縮された焼却灰と焼却炉の後始末も困難。

汚染の実態の詳細な調査「化学物質の影響-東北地方太平洋沖地震と津波に-よる汚染と除去」
http://www.scribd.com/doc/77696772/

広域処理対象になっている宮城県石巻の瓦礫には、
放射能汚染と化学汚染の両方があります。
がれきの化学汚染について
http://tsunamiwaste.ldblog.jp/archives/2564872.html

流出の有害物質47地点で基準超。
東日本大震災の被災地で、
津波などによって土壌に流れ出たとみられる、
ヒ素や鉛などの有害物質の濃度が、
東北と関東の47の地点で基準を超えた。
http://logsoku.com/thread/engawa.2ch.net/poverty/1329512890/

昨年9月時点で、
東北の放射能ガレキに何と「ヒ素」まで検出!
ヒ素の毒性は言うまでもありませんね。
「海底のヒ素、津波で岸に 東北大、岩手・宮城の36地点」(2011/09/03_asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0903/TKY201109020756.html

島田市の汚染がれき焼却により放出されるセシウムの健康被害シミュレーション
http://www4.tokai.or.jp/shizuoka-search/

専門家が危ないと指摘しています。
(1)「がれき受け入れについて医師の立場からの意見書」
http://www.radiationdefense.jp/wp-content/uploads/2011/12/c1a973770ad3a28000054a899b4091a51.pdf

(2)秋田大教授 瓦礫を受け入れてはならない12の理由
http://mercury7.biz/archives/14917

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上です・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今、測定室では、東北地方に震災後に新設された焼却炉17基について、
各焼却炉の1日の焼却能力(トン数)を、設置自治体への聞き取り調査をしています。

現在、新設された17基の他にも建設計画がある焼却炉は10基近くあると言われています。

となると、被災地現地で処理できる瓦礫総数は、
とても多い事になります。

いったん、大型無害化設備のある焼却炉を作ってしまうと、
24時間、高温で燃焼させる事が必要になり、
島田市や静岡市のように、燃やすゴミが足りない・・・
という事態が被災地に起こる可能性も出てきます。

なぜ、輸送エネルギーをかけて、瓦礫の処理を全国に依頼しなければならないのか、
検証をしてみます。

本当に被災地の住民が望んでいる瓦礫の引き取りなのかどうか・・
知りたいと思います。

2012年4月3日記
馬場利子

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資料:被災地瓦礫の受け入れについての投稿静岡放射能汚染測定室

共感します!徳島県の瓦礫受け入れについての考え方。

知人より、徳島県がホームページ 「ようこそ知事室へ」 とくしま目安箱 回答
http://www.pref.tokushima.jp/governor/opinion/form/652/
で瓦礫についての考え方を表明している記事の紹介がありました。
瓦礫について、国のクリアランスレベルや焼却による最終処分場での問題など、
とても参考になる情報が書かれていますので、以下に紹介させていただきます。

・・・・・・・・・徳島県HP~ようこそ知事室へ~より転記・・・・・・・・・・・・

【環境整備課からの回答】
貴重なご意見ありがとうございます。
せっかくの機会でございますので、徳島県としての見解を述べさせていただきます。
このたびの東日本大震災では,想定をはるかに超える大津波により膨大な量の災害
廃棄物が発生しており、被災自治体だけでは処理しきれない量と考えられます。
こうしたことから,徳島県や県内のいくつかの市町村は,協力できる部分は協力し
たいという思いで,

国に対し協力する姿勢を表明しておりました。
しかしながら,現行の法体制で想定していなかった放射能を帯びた震災がれきも発
生していることから,
その処理について,国においては1kgあたり8000ベクレルまでは全国において埋立処
分できるといたしました。
(なお,徳島県においては,放射能を帯びた震災がれきは,国の責任で,国において
処理すべきであると政策提言しております。)

放射性物質については、封じ込め、拡散させないことが原則であり、
その観点から、東日本大震災前は、IAEAの国際的な基準に基づき、
放射性セシウム濃度が1kgあたり100ベクレルを超える場合は、
特別な管理下に置かれ、低レベル放射性廃棄物処分場に封じ
込めてきました。(クリアランス制度)

ところが、国においては、東日本大震災後、
当初、福島県内限定の基準として出された8,000ベクレル(従来の基準の80倍)
を、その十分な説明も根拠の明示もないまま、広域処理の基準にも転用いたしました。
(したがって、現在、原子力発電所の事業所内から出た廃棄物は、

100ベクレルを超えれば、低レベル放射性廃棄物処分場で厳格に管理されている
のに、事業所の外では、8000ベクレルまで、東京都をはじめとする東日本では
埋立処分されております。)

ひとつ、お考えいただきたいのは、この8000ベクレルという水準は
国際的には低レベル放射性廃棄物として、厳格に管理されているということです。

例えばフランスやドイツでは、低レベル放射性廃棄物処分場は、国内に1カ所だけ
であり、しかも鉱山の跡地など、放射性セシウム等が水に溶出して外部にでない
ように、地下水と接触しないように、注意深く保管されています。

また、群馬県伊勢崎市の処分場では
1キロ当たり1800ベクレルという国の基準より、大幅に低い焼却灰を埋め立てていた
にもかかわらず、大雨により放射性セシウムが水に溶け出し、排水基準を超えた
という報道がございました。

徳島県としては、県民の安心・安全を何より重視しなければならないことから、
一度、生活環境上に流出すれば、大きな影響のある放射性物質を含むがれきに
ついて、十分な検討もなく受け入れることは難しいと考えております。

もちろん、放射能に汚染されていない廃棄物など、安全性が確認された廃棄物まで
受け入れないということではありません。安全な瓦礫については協力したいという思
いはございます。

ただ、瓦礫を処理する施設を県は保有していないため、
受け入れについては、施設を有する各市町村及び県民の理解と同意が不可欠です。
われわれとしては国に対し、上記のような事柄に対する丁寧で明確な説明を求めて
いるところであり、

県民の理解が進めば、協力できる部分は協力していきたいと考えております。
この件に関するお問い合わせ

環境総局環境整備課 ゴミゼロ推進室・ゴミゼロ推進担当
電話番号:088-621-2259
ファクシミリ:088-621-2846
メールアドレス:kankyouseibika@pref.tokushima.lg.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
国がどの様な政策を提案、指示しようと、
地方自治体は、法律の不備や政策について、しっかりとした考えを持って
県民や住民の健康や安全を守る責任があると考えます。
そのために、国が明らかな法律無視の政策を行おうとするならば、
この政策について質問、提案、場合によっては国の指示の変更を求める事も
地方分権を進める上で、大切な働きだと思います。
今回の瓦礫処理について、徳島県の考え方に深く共感し、
私は感謝のメールを送りました。

皆さんはどの様にお考えでしょうか?

                    2012年3月19日 馬場利子記

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共感します!徳島県の瓦礫受け入れについての考え方。静岡放射能汚染測定室

〝島田市の瓦礫の試験焼却の測定結果について”質問にお答えします。

島田市で行われた瓦礫の試験焼却に関して、
当測定室で瓦礫と残り灰の放射能測定を行った結果をHPで掲載していますが、
その内容について、
「静岡で測定した瓦礫の放射能は不検出となっていますが、
Ge測定器で測定した結果が、
Cs-134 : 6.4 (Bq/kg)、 Cs-137 : 13.1 (Bq/kg)
セシウCs-134 +Cs-137 : 19.5 (Bq/kg)でした。
静岡の測定器の検出限界がセシウム134で3Bq/Kg,
セシウム137は5Bq/Kgならば、検出されないのはなぜですか?」
というご質問を頂きました。
放射能の性質と、その測定について理解していただくための
良い質問だと思いましたので、アドバイザーの河野さんに
お返事を頂きました。

<河野さんのお返事(説明)>・・・・・・・・・・・・・・・

【瓦礫の測定について】

瓦礫に含まれる放射能は均一ではありません。
大きい瓦礫を集めて測ると重量あたりの放射能は小さくなります。
逆に言えば、より細かい瓦礫を集めて測定すれば、
重量当たりの放射能は大きくなります。
それは放射性物質は多くの部分が瓦礫の表面に付着しているためです。
イメージとしては、海岸の小石を集めて塩を得るよりも、
同じ重さの砂を集めたほうがより多くの塩を得ることができる、と同じです。
これは塩分が小石や砂の表面についているということで説明ができます。
同じ重さだったら小石よりも砂のほうが表面積が大きいためです。
塩を放射能(放射性物質)、小石や砂を瓦礫の大小に置き換えていただければ
理解できると思います。
濃度が均一なものでも、付着しているものの体積によって
重量当たりの答えが変わってきます。
濃度が均一ではないものは、さらに不確定な要素を含むことになります。
すなわち、試料のサンプリングの仕方で放射能の量は変わってきます。
大きい瓦礫を選ぶか小さいのを選ぶか・・・。
個人的には、瓦礫の放射能測定は、その程度のものだと思います。
2倍3倍は違っているかもしれませんが、10倍は違わないと思います。

2012.3.8
河野 益近

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ちなみに
静岡の瓦礫を測定容器に詰めた写真を掲載します。

瓦礫(木くず)を細かく砕く事は出来なかったので、
比較的大きな木片もそのまま入れて、その周りに小さな木片を詰めました。
しかし、河野さんがGe測定器で測定をした時は、
Ge用の試料容器が小さい(200cc)ため、
「なるべく、細かな瓦礫を詰めた」そうです。
測定の特質を知り尽くした人(河野氏)の定量と、
まだまだ未熟者(馬場)の違いが測定値に現れた顛末でした。
皆さんに放射能の現実的な存在値に近づけた測定が出来なかった点をお詫びします。
恐縮です。

この経験を経て、
その後の『焼却後の無害化処理灰』の測定の折りは、
金属のように固い処理灰を、金槌で約1時間かけて粉砕して
測定をしました。
同じ瓦礫の測定で、測定値(定量値)が違う事について、
ご了解いただけたでしょうか?

静岡の測定器では
測定容器にしっかりと重量を詰める事が出来ない検体については、
検出限界も上がってしまいますので、
環境試料として重要な測定データである島田市の瓦礫を
Ge測定器での測定をお願いした次第です。
ご質問、ありがとうございました。

■ちなみに、食品の測定につきましては、
スピードカッターなどを使用し、小さな試料、あるいは液状にして
容器に詰めて測定をしていますので、ご安心ください。

2012年3月10日記  馬場利子

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〝島田市の瓦礫の試験焼却の測定結果について”質問にお答えします。静岡放射能汚染測定室