健やかないのちとくらしを未来へ・・・ 

放射線リスク最小化Category Archives

『原発ゼロ社会』は選択ではなく不可避の現実

元内閣官房参与・田坂広志氏がインタビューに答えて語っています。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20121011/237928/?mlt

田坂広志について、日経ビジネスのインタビューにあたり、
この様に紹介されています。
「東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、内閣官房参与として、
2011年3月29日から9月2日まで、官邸において事故対策に取り組んだ。
そこで、原発事故の想像を超えた深刻さと、
原子力行政の無力とも呼ぶべき現実を目の当たりにし、
真の原発危機はこれから始まるとの思いを強くする。」

インタビューはシリーズで8回目。
その1回目の冒頭を転記してみます。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20121011/237928/?mlt
 より・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆政府も財界も気づかない最大の「アキレス腱」
民主党政権が「革新的エネルギー・環境戦略」において表明した
「原発ゼロ社会をめざす」という方針に対し、財界からは
「原発は、コストの安い電源だ。安全性を確認して稼働し、存続させるべきだ」
「原発を稼働しないと、日本経済が破綻する」
「核燃料サイクルを放棄すると、日米関係がおかしくなる」
といった強い批判が起こっていますが、この問題を田坂さんは、どう考えるでしょうか?

田坂:財界の方々が、エネルギーコストの問題や、
日本経済の問題、さらには、日米関係の問題を考え、
こうした懸念を表明される気持ちは分かるのですが、
財界を始めとする原発維持を主張する方々が、いま、見落としてしまっている極めて重要な問題があるのです。

何でしょうか?

田坂「原発ゼロ社会」というのは、「政策的な選択」の問題ではなく、「不可避の現実」だという問題です。  
いま、政府、財界、メディアを含めて、
「日本という国は、原発ゼロ社会をめざすべきか否か」という論調で、
あたかも、「原発ゼロ社会」というものが「それを選ぶか、否か」という「政策的な選択」の問題だと思い込んでいるのですが、
実は、「原発ゼロ社会」とは、好むと好まざるとに関わらず、
否応なくやってくる「不可避の現実」なのです。
残念ながら、いま、政府も財界もメディアも、その一点を完全に誤解して議論をしています。

なぜ、「原発ゼロ社会」が「不可避の現実」なのでしょうか?
田坂:原子力発電と核燃料サイクルが抱えてきた最も致命的な「アキレス腱」が切れてしまったからです。

「最も致命的なアキレス腱」とは?

田坂:高レベル放射性廃棄物と使用済み核燃料の「最終処分」の問題です。
この最終処分の問題は、昔から「トイレ無きマンション」という言葉で、
原発推進に反対する方々から批判されてきた問題です。
要するに、原子力発電と核燃料サイクルから発生する「ゴミ」を安全に捨てる方法が確立されないかぎり、いずれ、原発は稼働できなくなる、という問題です。

◆世界が壁に突き当たる高レベル廃棄物の最終処分
田坂さんは、その「高レベル放射性廃棄物と使用済み核燃料の最終処分」の専門家でもありますね?

田坂:ええ、私は、40年前に「原子力」というものに人類の将来のエネルギー源としての夢を抱き、
原子力工学科に進み、原子力工学で学位を得た人間です。
そして、その博士論文のテーマは、まさに、この「高レベル放射性廃棄物を、どのようにすれば安全に処分できるか」というテーマでした。

(後略)

・・・・これ以降のインタビュー記事は上記HPで見られます。・・・・・

ようやく、ここまで来ました。
40年以上前から、脱原発を願う人々が、人の倫理として
『自分たちが使った後に残るものが、有害物質で
その処理方法すら分からないものを利用してはいけない」と伝えてきた事が
この重大な事故が起こってしか、気付いてもらえなかったのです。
そして、いまだに、その事を考えようとしない国会議員や、
原発立地件の議員さんたちが居ます。

そして、まだ、気付かなければならないアキレス腱があります。
それは、放射能は生き物の遺伝子を傷つけ、
どんなに微量であっても有害であるというです。

原発の問題を『経済』と『技術論』にすり替えてはいけないのです。

いのちの声を響かせましょう!

2012年10月20日
馬場利子記

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『原発ゼロ社会』は選択ではなく不可避の現実静岡放射能汚染測定室

『幸せお届け便』を始めました♪

測定をして、安心が確認できた食材をお届けしたい・・・、という私たちの願いが
“プラムフィールドの『幸せお届け便』” になりました。

測定室の母体になっている プラムフィールド & ぐるーぷ・みるめ は、
長い間 生産者と共に いのちの糧となる食べ物を分かち合う活動をしています。
食卓に供する一品一品は、生産者との出会いからグループ購入させてもらっていますので、
3・11以降も『食べ物を選ぶ』という点では大きな混乱はなかったと思います。

料理の基本調味料(塩・しょうゆ・みそなど)は、
これから、事故後の収穫原料に切替る時期となります。

また、海産物に汚染が広がるのもこれからです。
測定室に心を寄せてくださる皆さんからの『測定した食材を購入したい』という希望にお応えして、
小さな宅配便を始めました。

注文していただける品は すべて測定済みのロットで、測定データを記載しています。
商品と注文票は、毎月変わります。注文票はfax、またはmailでお送りください。

詳しくはプラムフィールドのホームページから、『幸せお届け便』を」ご覧ください。
プラムフィールドホームページ http://plumfield9905.jp/

・『幸せお届け便』 10月 
 <<商品カタログ (pdf) >>   << 注文票 (pdf) >>    << 注文票 ワード(doc) >>

『幸せお届け便』 10月 商品カタログ 画像 クリックすると大きくなります。

プラムフィールド&ぐるーぷ・みるめで、長年、厳選した美味しい安全を
ご一緒にお楽しみ下さい。

2012年10月14日 プラムフィールドスタッフ一同

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『幸せお届け便』を始めました♪静岡放射能汚染測定室

『静岡県教育委員会の学校給食放射能測定状況』 報告

8月31日(金)に 静岡県の学校給食の放射能測定について、
静岡県教育委員会 学校教育課 健康・安全班との意見交換会に参加し、
その報告が遅くなりましたが、以下にご報告をします。
意見交換会の主催は、静岡県学校給食ネットワーク(プラムフィールドで行っている給食探検隊も参加)です。

静岡県では、本年の5月より、文部科学省の予算措置により、
測定器(NaIシンチレーションスペクトルメーター)を県内5か所に設置し、
給食材料の測定を希望する市町からの持ち込みにより、測定を開始しています。

設置場所、測定限界値、測定値の公開などについて、
あらかじめ、質問を届けて、それに答えていただき、
その後、意見交換を行いました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・意見交換会報告記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

静岡県教育委員会学校教育課担当者と静岡県学校給食ネットワークの意見交換会報告
                 文責:静岡県学校給食ネットワーク 小櫛和子

学校給食食材の放射能測定について、事前に提出した質問事項に対する回答をいただき、意見交換をしました。

日時:平成24年8月31日(金) 14:00~14:50
場所:県庁西館7階 県教育委員室
参加者:県教育委員会 学校教育課 健康・安全班  3名
静岡県学校給食ネットワーク    6名

事前質問とその回答
1. 設置した放射能測定器は、県内の何ヶ所にありますか?

回答:5ヶ所です。

2. 設置している市町名を教えて下さい。

回答:下田市(下田高校)
   ・沼津市(沼津視覚特別支援学校)
   ・静岡市(静岡聴覚特別支援学校)
   ・掛川市(県総合教育センター)
   ・浜松市(浜松視覚特別支援学校)です。すべて県の施設に設置しました。

3.測定する食材の指定は、誰が行っていますか?

回答:測定を希望した各市町等の学校給食担当です。
測定のキャパは限られていますので、 県は日程調整を行っています。
平成24年度の前期については、4月に希望を聞いて5月~10月までの日程を決めました。
        後期の11月から翌年3月については、現在希望を聞いており、10月には日程を決める予定です。

4. 検出限界値は定めていますか?決めているとすれば、何Bq/kgか教えて下さい。

回答: セシウム137と134の合計値 25ベクレル/kg
     ヨウ素 10ベクレル/kg を設定しています。
(厚生労働省の食品中の放射能セシウムの基準値は100ベクレル/kg)

5. 測定された数値は、公開していますか?
6. 測定値を公開している場合、県民はどの様にして測定値を知ることが出来ますか?

回答:県のホームページで公開しています。(7月まで483検体測定しすべて不検出)
     県のトップページから、「東日本大震災に関する情報」
  ➠「環境放射線に関する情報 静岡県内の環境放射線等(お茶・きのこなどの農畜産物を含む)の監視状況」
  ➠「学校給食食材 リンク」➠「静岡県の給食等で使用する食材の放射能測定について」
  ➠「検査結果 詳細はこちら」で検索できます。

7. 検出された数値が国の基準より低い場合は、問題ないと判断しますか?

回答:厚生労働省の基準値(100ベクレル/kg)をもとに問題ないと判断します。
    ただし、NaI(TI)シンチレーションスペクトロメータ―によるスクリーニング検査での誤差等を考え、
    基準値の半分(50ベクレル/kg)を越えた場合は、2回測り直し、
    その結果によって県の衛生課と相談してゲルマニウム検査にするかどうかの判断をします。

8. 学校給食の形態は、各自治体でさまざまであり、食材の納入方法も一括、個別など違いがあります。
   どの食材をどのタイミングで検査するかの裁量権が各自治体にあるのか、
   それとも県の方針に沿わなければならないのかを教えて下さい。

回答: 学校給食は、各自治体の責任で行われているので、食材の選定は検査を希望
     した市町等が責任を持って行っています。
     県は、検査日の日程調整をします。検査対象も一応16都県(青森・岩手・
    宮城・秋田・山形・福島・茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・
    新潟・山梨・長野)において生産される農畜水産物としていますが、
    県内産を含めて他の地域のものを検査することもあります。

話し合いの中で
 保護者の中には、過剰に心配している人もいます。
たとえば、牛乳と米はすべて県内産であり、小麦も20%が県内産で残りは輸入しているというようなことをしっかり伝えたり、
放射能測定の結果をホームページで検索する方法を伝えるなどの努力もしていただけるとありがたいです。

 「静岡放射能汚染測定室」では、定期的に食品や土を測定しています。
 昨年6月から、1年間で約500検体の測定を行ってきました。
 その結果、ほぼ心配のないものと、測定を続けていく必要があるものが見えてきました。
 各市町の担当者が食材の選定をしているということですが、せっかく貴重な予算を使って測定するのですから、
 ぜひ、本当に測定が必要とおもわれる食材を選定する力を付けて欲しいです。

 食材の放射能測定は行っていますが、汚染地区から堆肥が移動することで、
  たとえば北海道などで微量に検出されはじめました。日本中に汚染が広がらない手当も必要です。

 未来を担う子ども達の健康を考えると、放射能内部被曝を憂慮する保護者は多いです。
 しかし私たちは、これから長い間放射能汚染と向き合っていく覚悟をもちながら、
 適切な対処法を考えていかなければなしません。
 今後も情報を共有して、よりよい形を目指していきましょう。
 これからもよろしくお願いします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・報告は以上です・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

本年5月から、県が測定を始めた測定結果がHPで公開されていますので、
どの市が測定を実施しているか、また、測定を1度もしていない市を調べてから、
皆さんにご報告しようと思っていましたので、
こんなに報告が遅くなってしまいました。

今は、結果をまとめるだけの時間が取れそうもありませんので、
意見交換会だけの報告をさせていただきます。

測定を実施している市町(学校)は、繰り返し測定をしていますが、
静岡市などは、1度も測定をしたことがありません。
測定基準値が高めであったとしても、測定器は税金を投じで設置されたものです。
市町で、放射能への対応も少しづつでもしてもらえるよう、
働きかけたいと思っています。

皆さんも、
各県で文部科学省の予算措置による学校給食の測定器設置が行われているかどうか、
測定器が設置されいる県では、どのような測定がなされているか、
教育委員会に問い合わせてみるといろいろな事が分かると思います。

引き続き、追って、静岡県の学校給食食材の測定について
ご報告をしたいと思います。

2012年10月2日(火)
馬場利子記

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『静岡県教育委員会の学校給食放射能測定状況』 報告静岡放射能汚染測定室

焼却場の飛灰8000㏃/kg以上が続出しています。

平成23年8月24日までに、
16都県より環境省に報告された一般廃棄物焼却施設における焼却灰の放射性セシウム濃度の測定結果
データを知人が転送してくれました。

一般廃棄物焼
却施設における焼却灰のセシウム濃度測定結果表PDFファイル

16都道府県の中で、
福島県、茨城県、栃木県、千葉県の4県で、焼却場の飛灰、主灰から
8000㏃/kg以上のセシウムが複数の焼却場で検出されています。

焼却時にガスに混じって舞い上がり、バグフィルターで捕まえられたもの を飛灰、
焼却炉の中に残ったものを主灰と呼びます。
放射性セシウムの多くは 飛灰の中に濃縮されているので、飛灰の動向を行政もチェックしています。

今まで、私自身が
島田市の試験焼却の前後の担当者との問い合わせの際や、
浜松市の試験焼却前の市担当者のとのやり取り、
静岡市の担当課と試験焼却の安全性判断の基準の件で問い合わせをした時など、
行政の担当者は、必ず、
『国が基準としている安全性基準は国際的にも安全と判断された1キロ当たり 8000㏃です。
それ以下であれば、一般廃棄物として処理焼却ても良い事になっている・・」
という返事を繰り返していました。

それでは、この福島県、茨城県、栃木県、千葉県の4県の飛灰や主灰をどの様に処理しているのか、
8000㏃/kg以上の焼却灰の処理方法を問い合わせてみたいと思います。

16県のうち、他の12県は、
埼玉県、群馬県、岩手県、宮城県、山形県、秋田県、長野県、東京、新潟、神奈川、静岡
の焼却場の灰について、見ることができます。

この焼却灰の汚染値から、その都市の汚れ具合や食卓に上がる食べ物の汚染状況が推測できます。

焼却時にガスに混じって舞い上がり、バグフィルターで捕まえられたもの を飛灰、
焼却炉の中に残ったものを主灰と呼びます。
放射性セシウムの多くは、 飛灰の中に濃縮されているので、主に飛灰の動向をチェックしています。

各地の皆さん、お住まいの町の焼却場の汚れ具合を確認下さい。

2012年9月23日
馬場利子記

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焼却場の飛灰8000㏃/kg以上が続出しています。静岡放射能汚染測定室

第12回“放射能を話そう♪” 9月25日に開きます!

9月の“放射能を話そう♪”は 9月25日(火) 13:30~15:00
開催します。

今月は、静岡市や浜松市でも急展開を始めた『災害瓦礫の広域処理』について
静岡市で活動をしている方や、関心のある方も集います。

また、静岡県内の学校給食食材の放射能測定について、
8月に静岡県教育委員会と懇談を行った報告もさせていただきます。

今回で12回目となる“放射能を話そう♪”ですが、
昨年度は静岡市近郊の農産物からは、セシウムが検出しませんでしたが、
少しづつですが、低濃度のセシウムを検出する農産物が見られるようになりました。
2011年3月12日に降った放射能が、農産物に付着した事を心配した昨年と、
放射能が地表から、地下へと移動し、作物の根から吸収されるようになった今年。

魚も農産物も、環境から移行し、濃縮していくのはこれからです。
丁寧に、しかし、冷静に情報交換と共有をしていければと思います。

参加費(お茶付) : 会員 300円 
             一般 500円 (測定室だより13号付)

お時間がある方はご参加ください。

★予告
第13回“放射能を話そう♪”は 10月19日(金) 10:30~12:00 を予定しています。  

2012年9月22日(土)
馬場利子記

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第12回“放射能を話そう♪” 9月25日に開きます!静岡放射能汚染測定室