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放射線リスク最小化Category Archives

福島原発事故から10年を振り返って、改めて確認できたことを共有して下さい!  測定室:馬場利子

2011年3月11日の東日本大震災の衝撃は、福島第一原発の爆発事故により、
 日本だけでなく、全世界に深刻な原発震災として、伝えられました。

あれから10年が経ちました。

年月が経つ中で、『原発震災の記憶は風化している』という人がありますが、
 私は反対に、原発問題や放射能汚染、エネルギー問題どれをとっても、
 深い無念と失望が大きくなっていくのと感じています。

なぜなら、在ってはならない(国も電力会社も『原発はどんな地震でも決して事故は起こさない』と繰り返し言ってきました!)事故が起こった直後は、
 1986年4月26日のチェルノブイリ原発事故とその後の放射能汚染被害を思って、絶望と後悔の念で立ち上がれないほどでしたが、
 それでも、【これで、日本も脱原発に向かうに違いない。私たちは、放射能に汚染されたものを食べないように、市民測定を続けよう】と、
 測定を再開して、脱原発政策の実現を信じて疑わなかったにもかかわらず、
 事故後、政権が自民党に代わり安倍元首相のもと、年々、原発政策は姑息的で、非科学的な【放射能安全神話】を作り上げ、
 避難地域の解除と高い汚染地域への帰還政策が進められていくこの国を、どう考えたら良いのか、
 年々、言葉が亡くなっていきます。

皆さんはいかがですか?
 今日は、私と同じように、脱原発実現へのジレンマや失望を抱えている方に、
  せひ、見ていただきたい映像をご紹介します。

この映像は、繋がりのある乳歯保存ネットワークから、
「ぜひ、多くの人に伝えてください」と紹介されたインタビュー番組です。
 
♦2021年3月29日に放映された映像は、約47分あります。
 47分は長いですが、全て文字お越しをして、皆さんに読んでいただきたいほどの大きな意味や内容が続きます。

♦語り手は、フランスの NPOクリラット研究所(※1)所長 ブルーノ・シャレイロン氏。

 ※1:クラリッド市民放射線調査情報委員会は、チェルノブイリ原発事故後1986年設立され、
    放射能汚染と原子力に関する危険性について調査し、市民への情報提供を目的とした独立団体です。
    この活動が可能なのは、フランス国内に5000人の支援者があるためです。

♦クリラット研究所長ブルーノ・シャレイロン氏は、2011年3月の事故直後、福島の現地に入り、
 汚染各地域の測定を行い、日本国内の市民測定室立ち上げに協力し、
 多くの日本の市民団体に測定器を寄贈し、測定のアドバイスなどを行っています。
 

●私たちに何ができるのか、放射能と健康被害の実態や、日本政府の政策の誤りなど、
 ブルーノ・シャレイロン氏の的確で、明快なお話をぜひ、聴いてください。

https://youtu.be/qN984mb_-QE

どうか、多くに人、特に若い方たちにこの報告を受け取っていただきたいと切望しています。

【まずは、知ることから始める】そして、考え、未来の行動を選択する歩みを、諦めず続けたいと思います。

ご覧くださり、ありがとうございました!!
多くに人に、この情報を、一言添えて、手渡してください。

2021年4月7日
馬場利子記

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福島原発事故から10年を振り返って、改めて確認できたことを共有して下さい!  測定室:馬場利子静岡放射能汚染測定室

毎年恒例の年1回行ってきた“手作り味噌ワークショップ=放射能を話そう♪”は今年は見送りました。今年の味噌の材料の放射能測定結果をお知らせします♪

あっという間に、新年も1か月が過ぎようとしています。

毎年1月に行ってきた味噌つくりワークショップ:放射能を話そう♪を、
新型コロナウイルスの感染予防のため、今年は集って仕込む企画をお休みすることにしました。

手作り味噌を作り始めてもう20年以上になりますので、私たちの周りでは自宅で作る人も増えていますが、
新しく味噌を作ってみたい方には対応できなくて、申し訳ありません。

今年も39瓶分の糀用のお米を持ち込んで作ってもらい、
北海道の生産者さんからの大豆や“おーぷん・みるめ”で取り扱っているこだわりの味協同組合の塩を分け合います。

糀用の白米、大豆、塩の放射能測定をしましたので、ご覧ください。

放射能の測定をしていると、セシウム134やセシウム137が検出されなくても、
測定スペクトルで色々なことが分かります。
関心のある方は、お尋ねください。

【糀用の白米】 測定日:2021年1月13日 生産地:茨城県稲敷市 (※1)
   セシウム134:不検出 検出下限値0.90㏃/kg
    セシウム137:不検出 検出下限値1.08㏃/kg


※1)糀用の米は、毎年、愛知県新城市産を使っていましたが、
 昨年の新米を測定した際、茨城県稲敷市の特別栽培(種の自家採取、古代種利用、完全無農薬・無化学肥料)のお米が、
どこよりもウラン系の放射性物質も少なく、放射能測定結果が良好だったため、今年はこのお米の使用を決めました。

【大豆】(※2)測定日:2021年1月8日  生産地:北海道河東郡上士幌町    
     セシウム134:不検出 検出下限値0.86㏃/kg
     セシウム137:不検出 検出下限値1.04㏃/kg

(※2)大豆のスペクトルをご覧ください。
  セシウム134やセシウム137は検出していませんが、放射性K(カリウム)は当然のことながら、高くなっています。
 植物も人間である私たちも、地球に住む生き物は放射性カリウムをたくさん取り込んで生きています。
 特に大豆は栄養価も高い分、地球由来の放射性物質も養分と一緒に持っていることが分かります。

 地球と共に生きることが放射能の測定からも分かります。

【塩】測定日:2021年1月7日 生産地:中国武漢の天然塩『天外天塩』
   セシウム134:不検出 検出下限値0.86㏃/kg
     セシウム137:不検出 検出下限値1.03㏃/kg

放射能測定結果を見て下さり、ありがとうございました!!
すべての生き物と地球で暮らす私たち人間が、『人口の放射性物質をまき散らす』ことの無念さを日々、感じながら測定をしています。

もう、これ以上、電気を作るためだけに原子力発電所で核の利用を続けるのは一刻も早く止めたいと、心から願っています。

2021年1月26日
馬場利子記

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毎年恒例の年1回行ってきた“手作り味噌ワークショップ=放射能を話そう♪”は今年は見送りました。今年の味噌の材料の放射能測定結果をお知らせします♪静岡放射能汚染測定室

松井英介先生の遺言 『核のない未来を願って』2020年8月15日記

2020年8月19日、乳歯保存ネットワーク(http://www.hahainc.jp/)代表、岐阜環境医学研究所所長 松井英介先生が亡くなられて、
まだ、18日。

とても長い時間が経ったように感じられます。
私たち『静岡放射能汚染測定室』とのご縁は、2013年の第2回総会記念講演会に講師として来ていただいたことで、それまでにも増して、近しくお付き合いをさせていただきました。

2013年6月9日第2回総会記念講演会のチラシ

放射性物質を人間が使うことへの警告や、
放射線医学の専門家として、低線量被ばくや内部被ばくの危険性を、深い怒りを持って語ってくださいました。

松井先生のご活躍は、皆さん、ご存じのとおりです。

8月19日(水)、英介先生のお連れ合い(和子さん)より、お送りいただいた松井先生の遺言を、
皆さまにもお伝えします。

最後まで、意識もはっきりとしておられ、遺言を書かれたのは8月15日。
眠るように旅立たれたそうです。

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親愛なる友だち、仲間のみなさんへ

 コロナウイルスの感染拡大により、世界中が大きな試練に立たされています。
日常の行き来もままならなくなっています。みなさまはどうお過ごしでしょうか。

 2011年3月11日フクシマ大惨事から、間もなく10年が経過しようとしています。
この大惨事をきっかけに、私はみなさんと知り合い、たくさんのことを教えられてきました。
とくにスイス・バーゼル研究所のDr.Markus Zehringer 、Dr.med.Martin Walterらの支援を受け、
乳歯中ストロンチウム90の測定を日本で始めることができたことは、何物にも代えがたい大きな歩みの第一歩です。
感謝しています。

 しかしいま、私個人はストロンチウム90の影響と思われる病を抱え、闘病中です。
その病は、骨髄異形成症候群(MDS myelodysplastic syndrome)です。
 この病は、広島・長崎の原爆数年後から被ばく者に見られるようになり増加していましたが、
日本で人類が経験した最大最悪の3.11原発事故以降、いま関東圏を中心に日本各地でMDSの患者さんの増加が指摘されています。

 進行すれば白血病への移行もありうる難病「MDS」。
米国で開発された「ビダーザ」は、MDSの治療に大きな効果を発揮する、画期的な新薬として注目され、日本新薬では2011年3月に「ビダーザ」を発売しました。
 私は2018年1月からビダーザを注射、治療を開始しました。
MDSは、その後約2.5年比較的良好な効果が期待できましたが、現在はもはや効果なく、
赤血球と血小板を週一回輸血し、血液の状態を整えているところです。
 最近は免疫力の衰えから高熱が出るなど油断を許さない状態です。
私はMDSや白血病でゆっくり人を殺す人たちを、忘れてはならないし、免罪してはいけないと、
自らに言い聞かせています。

そこでお願いです。
 私たち「はは測定所」では、バーゼル研究所で研修を受けた仲間を中心に、
日々、乳歯中ストロンチウム90の測定を進めております。

 今後ぜひこの結果を、日本だけのものとせず、スイスをはじめ多くの国と共有し、
研究者たちの叡智と力で解析し、世界の未来世代のために生かしていただきたいと望みます。

(加えて遠くない将来、私が命を終えたときは、
  私の歯と骨も、その取り組みに生かしていただけましたらうれしく思う所存です。)
              
                       2020年8月15日
                  核のない未来を願って  
                                松井英介

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また1人、ご恩ある人、教えを乞うた人が旅立たれました。

世代間のバトンをどう繋くかは、いつも、
『私(私たち)にできることをする』
『諦めない』『忘れない』・・・

皆さんが共に在ってくださることに感謝して、松井先生の遺言をお届けしました。

2020年9月6日
馬場利子記

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松井英介先生の遺言 『核のない未来を願って』2020年8月15日記静岡放射能汚染測定室

放射能に汚染された木材でバイオマス発電!!?7月26日(日)オンライン講演会のお知らせ♪

パンデミックの日々、人が集まる機会を自粛していますが、
いつも、お世話になっている『NPO法人市民放射能監視センター:ちくりん舎』より、
オンライン・カフェの案内をいただきました。

NPO法人市民放射能監視センター:ちくりん舎は
飯館村で計画されているバイオマス発電施設は、放射能汚染が強い資材を利用されることによる、
放射能の再拡散に対して、反対運動や、全国のバイオマス発電所についての提言も続けています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●日時:2020年7月26日(日)14:00~16:00頃
●オンラインで行います♪

●事前にフォーム https://forms.gle/YTspHNWD36mRZAGP8
 またはメール fukurounokai@gmail.com にて
 お申込ください。当日参加用のZoomのURLをお送りします。
(不明な場合 090-8116-7155 阪上まで)
●参加費:無料

バイオマス発電を考えるオンライン・カフェ

●テーマ
講演
  『こうやって止めた!パーム油バイオマス発電』
      ゲスト:森本 隆さん/舞鶴西地区の環境を考える会

報告
①『放射能ばらまくバイオマス発電反対運動の現状』
       青木一政/フクロウの会事務局長

 ②『六ヶ所再処理工場の日常放射能放出/感染症と原発避難』
      阪上 武/フクロウの会代表

♪福島老朽原発を考える会(略称:フクロウの会)は放射能汚染や事故の心配がなく、
 放射性廃棄物を生み出さない社会をめざして首都圏で活動を続けて来た団体です。

  2011年3月11日の福島原発事故以降、脱原発の運動に加え、人々への被ばくが少しでも少なく抑えられるよう
情報提供・放射能測定・国や自治体への働きかけなどを行っています。

福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
連絡先:fukurounokai@gmail.com
TEL: 03-5225-7213 FAX:03-5225-7214
ブログ:http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/
〒162-0822 東京都新宿区下宮比町3-12明成ビル302号

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

人が集う事が難しくなっても、オンラインでの講演や学習会の開催は、
距離的な問題で参加できなかった人たちも、参加できるようになったことは大きな変化です。

関心がある方は、ぜひ、ご参加ください。

2020年7月19日
馬場利子記

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放射能に汚染された木材でバイオマス発電!!?7月26日(日)オンライン講演会のお知らせ♪静岡放射能汚染測定室

既刊の『測定室だより』第56号(2016年11月30日発行)を全頁、公開します❤

新型コロナウイルスの感染は、一旦は落ち着いたようでしたが、
再び、首都圏での第2波の感染拡大が案じられるようになりましたが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

マスクが社会生活のエチケットになり、
日本では、外出時にマスクをしていない人はいないようになりましたが、
人が長時間、閉鎖空間に密集する環境が、感染を広げる要因になっている事は確かなようです。

政府や自治体による感染予防対策が出されない現状に、
私たち1人1人の“自粛生活と感染予防”を実行することで収束していくしかないもどかしさを感じています。

そんな中、測定室は2020年3月のパンデミック以来、
密に集まる事無く、測定や『測定室だより』の編集など、粛々と活動を進めています。

今日は、既刊の『測定室だより』56号を公開いたします。
『測定室だより』は会員通信として発行をしていますが(最新号は第80号2020年7月20日発行)、
会員で共有をし終えた情報を、随時、公開をしています。

今回、公開します『測定室だより』第56号は、2016年11月30日発行の会報です。

たより56号表紙絵

◆55号の全頁は、以下でご覧いただけます。
      ↓
  http://urx3.nu/0Din

❤今号には、当測定室で2016年9月16日~10月13日に測定をした
 静岡測定室:食品32 検体・環境試料3検体:合計35検体
 浜松分室:食品2検体  の37検体の測定結果を掲載しています。

❤また、静岡県磐田市の”子供の健康を環境を考える会”の試料提供により、
 地域安心マップ作成のための地域測定をおこないました。

このグループでは、2012年以来、毎年、身近な地域環境の測定をグループの活動として行い、
今回で5回目(5年目)になります。

福島原発事故後、5年目の地域の汚染状況を、磐田市の担当課に報告・共有して下さる活動に、
市民力を感じ、測定の励みにもなっています。

磐田市地域安心マップ2016年版

❤当室アドバイザー:河野益近さんの連載エッセイ『静岡に住む娘へ』では、
 東北自動車道下り線のサービスエリア41か所の汚染測定を行い、その測定報告がまとめられています。

 エッセイの本文は公開データでお読みいただきたいと思いますが、以下に測定結果を掲載します。

東北自動車道サービスエリア汚染測定結果①


東北自動車道サービスエリア汚染測定結果②

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既刊号を紙面でご利用になりたい場合は、ご一報ください。
当HPで公開しました『測定室だより』第1号~55号は、1号250円(定価500円)送料込でお送りします。

❤申し込み先: mail: ssokuteisitu@yahoo.co.jp
        電話/Fax:054-209-2021 (火~木 10:00~16:00)
       
何らかのお役にたてれば、幸いです。

放射能の内部被ばくは、その存在を知り、避け方を知っていけば、必ず、減らせるものです。
忘れず、諦めず、知らないために不安を感じる事のないように情報を共有していけたらと願っています。

❤明日が、今日よりほんの少し、安心できる社会になるよう・・1歩1歩、丁寧に生きられますように・・。

2020年7月14日
馬場利子記

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既刊の『測定室だより』第56号(2016年11月30日発行)を全頁、公開します❤静岡放射能汚染測定室