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託送料金取り消し訴訟2020年10月15日よりCategory Archives

♦2021年7月5日(月)終了した グリーンコープが提訴している「託送料金変更認可取消」を求める裁判の第3回口頭弁論の報告♦

ご報告が遅くなりましたが、「託送料金変更許可取り消し」を求める裁判の第3回口頭弁論の報告を
グリーンコープでんきのホームページ(https://www.greencoop.or.jp/takuso-ryokin/soshokeikahokoku/)より、
転載し、お伝えします。

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【第3回期日】午前11時~11時30分 (於)福岡地方裁判所101号法廷

 ~グリーンコープが提訴している「託送料金変更認可取消」を求める裁判の第3回口頭弁論の報告

 被告(国)からは2021年6月25日付で第3準備書面が提出されました。
 その内容は第2回期日で提出された第2準備書面(本件において原告適格は認められない)を補完するものとなっています。
 原告からは、被告の第1準備書面への反論として「準備書面1」を提出しました。

 そのあと、原告(グリーンコープでんき)代理人である馬場弁護士が被告の第1準備書面への反論と、第3準備書面に対する反論を3つの要点にまとめ、意見陳述を行いました。

 意見陳述は、裁判官や傍聴者にわかりやすいようにパワーポイントを使って意見が述べられました。
 その要点として、「電力自由化以降の『原価』の捉え方、とりわけ国は『営業費』の概念を誤って理解していること」
「二つの負担金を託送料金で回収するという経済産業省令は国会の立法に基づいていないこと」など、一つひとつに明快な反論が述べられました。

 また、「原告適格」については、「過去の最高裁判例に照らして原告に原告適格が認められる」旨、要点のみ説明しました。

 被告の第3準備書面への具体的な反論は、次回行うことにしています。
  最後に裁判所から、次回期日までに、原告が被告の「第3準備書面」への反論書面を提出すること、
 及び、被告は原告の「準備書面1」への反論と「原告適格」についての補充書面で提出することについて確認がされ、閉廷となりました。

 次回期日は、9月13日(月)11時から、と指定されました。

  今回から傍聴参加について、グリーンコープのホームページなどで公開して広く呼びかけたところ、
 福岡地方裁判所にたくさんの組合員が駆けつけてくれ、コロナ禍で40名ほどに制限されていた傍聴席はほぼ埋め尽くされていました。

 こうした風景は託送料金訴訟への関心の高まりを裁判官に伝えるということでも意味があると言えます。

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~法廷終了後、【記者会見・報告集会報告】11時45分~14時 がありました。

 閉廷後、弁護士会館301号会議室に移動し、弁護団、傍聴参加者(30余名)、
 オンライン参加者(34名)で記者会見と報告集会を行いました。

 ♦まず弁護団代表の小島弁護士より今回の期日の概要と、
 裁判期日における理想の口頭弁論のあり方と現実に行われている口頭弁論のあり方の違いについて話されました。

 その後、馬場弁護士から意見陳述で話された内容をさらにかみ砕いて説明がありました。
 これで難しい法律用語への理解が深まりました。

【注】馬場弁護士による意念陳述の内容の解説は、以下の録画11分40秒~28分でご覧いただけます。

 

 _______________________________

今回の裁判でも被告(国)は、

「託送料金に2つの費用(「原発賠償負担金」と「廃炉円滑化負担金」)を加えて託送料金費用として徴収して良いことは、
 審議会で決められたのだから、何を原価に加えても良い」と主張しましたが、

原告弁護団は、
「電力が完全自由化となり、発電部門と託送部門が分離され、一般送配電事業者は、送配電に必要な物しか経費に含めてはならなくなっている。
 この費用の上乗せの決定は、国の審議会で了解されたからと言って、参考意見を聞くための審議会で国民の負担を強いる決定をするべきではなく、
 国会審議を経ない決定は無効である」

と反論しました。

次回期日、第4回 9月13日(月)11時~の審議がどの様に進むのか、おおいに期待できると感じました。
ご報告を続けていきますので、応援をよろしくお願いします。

2021年8月15日
馬場利子記

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♦2021年7月5日(月)終了した グリーンコープが提訴している「託送料金変更認可取消」を求める裁判の第3回口頭弁論の報告♦静岡放射能汚染測定室

【グリーンコープの託送料金訴訟を支える会・静岡】の活動を2021年6月11日より始めました。

◆ グリーンコープの取り消し訴訟については、これまでも『測定室だより』で報告をさせていただいてきました。

♦この訴訟は、原発にかかる「賠償負担金」と「廃炉円滑化負担金」を託送料金(電線使用料)に上乗せして回収することを認可した経済産業省令は違法であるとして、
その取り消しを求めて2020年10月15日(木)福岡地方裁判所に提訴し、すでに、2回の法廷が開かれています。

♦なぜ、【支える会・静岡】なのか?
グリーンコープの訴訟は、民主主義の根幹にかかわる違法(法律にない権限で国民に課徴金を科す)に対して、
政策の決定を取り消すことを求めたものです。
この託送料金に上乗せを決めた経済産業省令は、明らに違法な政策ですが、
万が一にも、司法の独立性が担保されていない場合は、この裁判に世論の関心が薄かったり、応援する国民の声が弱ければ、
少なくとも40年以上、電気料金として、原発を持つ大手電力会社に利する課金が続いてしまいます。

支える会・静岡チラシ

測定室では、2021年度の活動計画の1つに、この【~支える会・静岡】の活動を挙げました。

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♦この会の目的は、
 原発の優遇政策の一環を崩すチャンスとなる託送料金裁判を静岡から応援し、
 経済産業省の省令で「託送料金」に(原発事故の)『賠償負担金』と『廃炉円滑化負担金』の上乗せを決めた政策の取り消しを実現するために、
 多くの人に情報を伝え、裁判の応援をすることにあります。

 『まずは知ること・知らせること』から託送料金の問題点を伝えていきたいと思っています。

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【支える会・静岡】呼びかけチラシ


♦年会費は不要です。賛同金1000円で裁判の応援を一緒にしてください。

♦賛同して下さる方への裁判の報告や、活動への呼びかけは、メールでお送りします。
 ・メールを受け取ることができる方は、必ず、賛同金の振込用紙にメールアドレスをお書きください。
 ・賛同していただいた方は、測定室にご一報ください。【件名】は『支える会・静岡』賛同 

【支える会・静岡】の活動について


♦取り消し訴訟の訴状の概要は:https://onl.tw/VcAP7BUでご覧になれます。

■脱原発を阻む【既得権益優先の政策】に“違法は許されない”と一緒に声を挙げて下さい。

2021年7月10日
馬場利子記

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【グリーンコープの託送料金訴訟を支える会・静岡】の活動を2021年6月11日より始めました。静岡放射能汚染測定室

グリーンコープでんき:託送料金取り消し訴訟第2回(2021年4月19日)口頭弁論(意見陳述)の報告

測定室の会報でも、ご報告している『託送料金取り消し訴訟』の第2回口頭弁論の報告を、
グリーンコープでんき託送料金裁判のホームページ(https://www.greencoop.or.jp/takuso-ryokin/soshokeikahokoku/)より、転載をさせていただきます。

以下引用文は、グリーンコープ託送料金裁判のホームページを原文のまま転記しています。

【第2回期日】
 被告(国)からは2021年3月31日付で第1準備書面と第2準備書面が反論として提出されており、
それを受けて原告(グリーンコープでんき)代理人である小島弁護士が意見陳述を行いました。

なお、詳細な反論は次回期日で行うこととし、今回は要点のみの意見を陳述しました。
 小島弁護士からパワーポイントを使って説明がありました。意見陳述の要点は、
「被告の第1準備書面において、『原価の意味』と『一連の規定は手続的事項を定めた執行命令であるとの主張』には大きな誤りがある」という2点で、
なぜ誤りなのかを簡潔に明快に述べられました。

 今回の法廷の場で、裁判所から国に対し、「国の第2準備書面(原告適格=グリーンコープでんきに原告の資格はないとの主張)について、
国は『ない』と主張する論拠を示してほしい」という指摘をされました。
 それについては、6月25日までに国は「原告適格が認められない」という主張を補完する書面を準備することとなりました。
あわせて原告は、国の第1準備書面への本格的反論書面を準備することになっています。
それらの書面がそろった7月5日(月)に第3回期日が開かれることになりました。
 
なお、新型コロナウイルスの関係もあり、裁判所から次の期日はWEBでの開催ではどうかとの打診がありました。
それに対し、原告弁護団より「傍聴者といっしょに開けた口頭弁論を望む」という申し入れを行い、
今回同様法廷での開催となりました。(※コロナ感染状況によっては再相談があるとのことです)

↓ :「託送料金変更認可決定取消」を求める裁判の第2回口頭弁論後の記者会見の様子を動画で見ることができます。

【記者会見・報告集会】
 閉廷後、弁護士会館に移動し、弁護団、傍聴参加者(30余名)、オンライン参加者(15名)で記者会見とミニ集会を行いました。

 まず小島弁護士から意見陳述に関する詳細な説明があり、記者からの質問への応答が行われました。

 ミニ集会では傍聴参加者から感想や思いが出されました。
 今回は、グリーンクラブ(グリーンコープと取引のある納入業者の会)から2名が傍聴に参加され感想を述べられました。
 また、オンライン参加者からの発言もあり、会場はこの裁判への意気込みに満たされていました。

・・・・・・・・以上・・・・・・・・・・・・・・・・・

次回、7月5日(月)の第3回期日も引き続き、皆さんにご報告していきます。

■この取り消し訴訟は、原告のグリーンコープでんきのみに関わる訴訟ではなく、
 経済産業省の省令のみで、国会審議を経ず、原発とは無縁の新電力会社にも託送料金に、
『原発事故賠償負担金』と『廃炉円滑化負担金』を上乗せして支払わせようとする政策の違法性を問う裁判です。

この裁判は、原発の安全性や倫理を問う裁判ではなく、
 託送料金を決めている電気事業法に明記されていない費用を、託送料金として計上する政策の取り消しを求めるものですから、
 裁判に勝てば、すべての発電事業者が支払う『託送料金』が変わります!!

原発を温存するためだけに、姑息的に決められら『託送料金』をこのまま放置すれば、
今後、この費用(『原発事故賠償負担金』と『廃炉円滑化負担金』)は40年間、電気使用者が負担していくことになります。

原発政策を見直すために、測定室では、グリーンコープでんき託送料金裁判に関心を持ち、
支援を続けたいと思っています。

2021年5月10日
馬場利子記
 

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グリーンコープでんき:託送料金取り消し訴訟第2回(2021年4月19日)口頭弁論(意見陳述)の報告静岡放射能汚染測定室

『測定室だより』第83号(2021年2月20日号)を発行しました。グリーンコープでんきの託送料金取り消し訴訟第1回期日の報告と福島県猪苗代町の柿の測定について報告をしています。

♦会報『測定室だより』82号(12月20日号)発行のご報告が大変遅くなりました。

会員の皆さんには、すでに2月中旬にお手元に届いていると思いますが、
  万一、届いていない場合は、ご一報ください。

『測定室だより』第83号表紙絵

❤今号には、
 静岡測定室で2020年10月28日~2021年1月8日に測定をした:食品53 検体の
 測定結果を掲載しています。

♦特記すべき測定は
 福島県耶麻郡猪苗代町産の柿の測定依頼を受け、試料重量が少ないため当室では測定できず、
 ゲルマニウム検出器での測定を『ちくりん舎』に依頼し、その結果を掲載しています。

 2020年秋に収穫された柿の測定結果報告をご覧ください。

❤また、2020年10月15日に提訴されたグリーンコープでんきの託送料金取り消し訴訟の第1回(2021年1月13日)期日の報告は、
 原告代表の意見陳述を掲載しました。
意見陳述は長いですが、全文をご覧ください。



原発を温存するために、原発事故の経費と廃炉費用を消費者に知られない形で『託送料金』に上乗せして徴収すると決めた経済産業省の省令・・・。
国会審議をしないで、『電気を送る費用とま全く関係ない経費を徴収できる』とした国の決定は、
憲法41条「国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。」との定めに違反しています。

憲法41条は、国会中心立法の原則及び国会単独立法の原則の2つの意味を含んでいます。
 この国会中心立法の原則によれば、実質的意味の立法は国会のみが行うことができ、行政がこれを行うことはできません。

託送料金の上乗せを決めたのは、経済産業省の1委員会です。
行政に当たる経済産業省が、法律の効力を持つ省令で、電気事業法にない経費を勝手に加えることはできないはずです。

引き続き、皆さんに『託送料金取り消し訴訟』を応援していただけますように、
報告を続けたいと思います。

♦この違法な託送料金に2つの原発費用を上乗せする決定を取り消すことができれば、
 日本中の新電力事業者の託送料金が見直されます。
グリーンコープでんき、1社の利害裁判ではないこの取り消し訴訟を、『脱原発の1歩を実現するために』応援したいと思います。

《託送料金裁判を支える会にお力添えください》

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■『測定室だより』は会報として発行していますが、
 購読をご希望の方には、1部500円(送料込)でお送りしています。

★年間購読料(6号/年)は3000円(会員の方の測定料は、一般の測定の半額以下になっています)です。
  
購読申込みは、mail:ssokuteisitu@yahoo.co.jp 
       ℡&fax:054-209-2021       まで、ご連絡ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

安心の基準は、1人1人が起こっている事を知ることから、考え、選択していくものだと思います。

同じ想いの人が集う、市民測定室の活動を支えて下さる皆さんに感謝して、
これからも、『知ることから始める暮らし』を続けていきたいと思います。
よろしくお願いします。

2021年2月26日
馬場利子記 

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『測定室だより』第83号(2021年2月20日号)を発行しました。グリーンコープでんきの託送料金取り消し訴訟第1回期日の報告と福島県猪苗代町の柿の測定について報告をしています。静岡放射能汚染測定室

託送料金リモート勉強会(2021年2月5日・金 13:30~14:30 講師:馬場利子)報告&当日資料❤

2021年2月5日(金)のリモート勉強会に多くの方が参加してくださり、ありがとうございました。

■託送料金(電気を送る費用)に法律で許されていない
 ①『福島原発事故の賠償負担金』と②『廃炉円滑化負担金』の2つの原発の経費が上乗せされて請求されている!!ことは、
 電気事業法に違反していることを改めて、お伝えしました。

♦参加者は36名。
 (通常の勉強会では考えられない、北は札幌(泊原発の原告の方)から、南は福岡県(グリーンコープでんきや測定室会員さん)まで)

♦質疑応答では、参加して下さった方から、詳しい電力事情のフォローをいただくなど、
 私自身、充実した時間になりました。

♦主催して下さった浜松市議:鈴木恵さんと沼津市議:山下ふみ子さんに感謝しています。

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●当日、参加できなかった方たちから配信希望をいただき、録画をしてくださいました。

1部:レクチャー約30分。
2部:質疑応答 約25分  (個人情報に配慮し、音声記録で掲載しています)

レジュメ資料データは ⇒  https://qr.paps.jp/zCEXE でご覧いただけます。

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●勉強会後、参加者の複数の方から、
 「託送料金は、電気代の3~4割だという事に驚いた。知らなかったが、そもそも、電気料金の内訳が分かるように書いてない!」
 という感想をいただきました。

 この『託送料金は、電気代の3~4割』という話題は、
 質疑応答の中で、参加して下さったコンシューマネット・ジャパン代表の古賀さんが説明して下さっていますが、
 その資料をいただきました。以下にお伝えします。

電気代に占める託送料金の割合


 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■1部:レクチャー映像 約30分
https://youtu.be/hKI_By-9Qtg

■2部:質疑応答 約25分 (音声データ:https://qr.paps.jp/LI7wH)

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❤託送料金上乗せを国に問う裁判(取り消し訴訟)が、昨年(2020年)10月15日に提訴されました。

 この裁判で違法性が認められれば、
  ①全国の託送料金上乗せが取り消されます。
  ②原発の電気は決して安くないことが明白になります。
  ③それどころか事故の賠償など1つの電力会社で負えるものではない現実を国民が共有することになります。

 託送料金裁判の詳細は、<グリーンコープ託送料金を問う:https://www.greencoop.or.jp/takuso-ryokin/>をご覧ください。

こそこそと、勝手に、なるべく分からないように利権を守る国の在り方を、小さなことから変えていきたいと思います。
引き続き、【原発から省エネ・分散型自然エネルギーへの転換】【なりたい国になる】のために、
皆さんのエールをよろしくお願いします。

2021年2月14日       馬場利子記

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託送料金リモート勉強会(2021年2月5日・金 13:30~14:30 講師:馬場利子)報告&当日資料❤静岡放射能汚染測定室