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12月 2021Monthly Archives

■託送料金取り消し訴訟第5回期日(12月13日・月)報告    

ご報告が遅くなりました。
12月13日(月)に開かれました【託送料金取り消し訴訟第5回期日】の報告をいたします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・
グリーンコープでんきが、国に対して提訴した『託送料金(電気の送配費用)に、原子力発電所の関連経費である①原発事故損害賠償負担金と②廃炉円滑化負担金を上乗せして、送電網を利用する電力会社に請求する』経済産業省の省令の取り消しを求める裁判(2020年10月15日提訴)の第5回法廷が、
2021年12月13日(月)11時より福岡地方裁判所で開かれました。
 コロナ禍で、県を越えた移動の自粛が続き、福岡地方裁判所で開かれている法廷の傍聴は近隣の原告支援者に限られていましたが、
今回、初めて静岡より裁判の傍聴に参加できました。 

見上げる福岡地方裁判所


 ♦玄関で金属探知機や厳重なボディ・チェック、持っていたカメラもバックに入れるように注意を受け、ようやく入所。

♦裁判は裁判所大法廷で行われました。

福岡地方裁判所大法廷

・正面に裁判官3名。裁判長(男性)が中央に、右陪席に男性、左陪席に女性の裁判官。

・右の前の被告代理人席には、前のテーブルに若い男性3名と女性1名。後ろの椅子に男性2名・女性1名:計7名の国側代理人が着席。7名全員が若い代理人でした。
・左の原告代理人席には4名の男性弁護士。 傍聴者は、約30名の参加がありました。

裁判の報告
 以下に、代理人の弁護士の報告書の要約を記します。                                            
1、原告からは12月6日に提出した準備書面3を、国からは12月6日付け第5準備書面を陳述。同期日に原告代理人:馬場弁護士が意見陳述を行いました。

2、裁判所より、原告に対して以下の指摘がなされました。「被告は電気事業法18条1項が委任(法律に規定がなくても託送料金に2つの費用を課すのは委任の範囲で認められる)の根拠規定になると主張しているが、原告は同項が委任の根拠にはならないと主張しており、なぜ、電気事業法18条1項が委任の根拠にならないかを具体的に主張して欲しい」併せて、「被告は原告適格について、行政事件訴訟法9条2項にかかる主張をしているため、それに対する反論をしてほしい。」と言われました。

3、裁判長の指摘に対して、原告弁護団は、令和4年2月14日(月)までに、上記2点に関して、書面を提出することになりました。

4、次回期日は、令和4年3月23日(水)11:00~。
  この間3か月期間が空くため、審理の迅速化を図るため、被告には、原告から準備書面が提出された後、それに対する反論をできる限り検討しておくように、指示されました。

●裁判終了後の報告集会・・11:45~13:30 裁判所前にある弁護士会館にて。

法廷終了後の報告集会

弁護団4名・傍聴者約30名・グリーンコープでんき関係者7名、Zoom参加者による報告集会が行われました。

最初に裁判で意見陳述を行った馬場弁護士から、陳述の内容について説明があり、参加者からの質疑に弁護士さんが答える形で、裁判官がどの様に裁判を進めようとしているのか、解説を聴くことができました。

当日はグリーンコープの組合員理事さんが岡山県や熊本など遠方から傍聴参加するだけでなく、グリーンコープに商品を納入している生産者さんたちで作っている【グリーンクラブ】の役員の方たちも鹿児島などから参加していました。
また、組合員で脱原発の活動をしている方も、個人参加で傍聴を続けられている裁判への想いを熱く語られました。
組合員の方たちが託送料金の勉強会を積み重ね、総代会で裁判を提訴する決議をされた丁寧な議論の意義を改めて感じました。

私は、託送料金裁判の検討委員として3年余り静岡から参加させてもらい、この裁判が提訴できたことへの感動と感謝を伝え、静岡でも引き続き、【託送料金訴訟を支える会・静岡】で応援していくことを話させてもらいました。

♦この報告集会の報告はグリーンコープのホームページ:【託送料金訴訟経過報告】(https://www.greencoop.or.jp/takuso-ryokin/soshokeikahokoku/)にも掲載されています。

■この託送料金取り消し訴訟は、グリーンコープでんきのみの利害訴訟ではなく、国の違法な政策に対して訴えを起こすことができる時期(政策実施より6か月以内)に異議申し立てをしなければ、
将来にわたって、電気料金(託送料金)に上乗せして、電気を使う人すべてが支払わなくてはならなくなります。

そうした点で、「原子力発電所で発電された電気は使いたくない」「原子力発電所を無くしたい」と新電力を選んだ人たちにとっても、公正な電力政策を求める裁判と言えます。
来年も、引き続き、託送料金裁判を見守り、応援していただけますようお願いをします。

     2021年12月31日  馬場利子記

#グリーンコープでんき託送料金訴訟
#託送料金(電気の送配費用)に、原子力発電所の関連経費である①原発事故損害賠償負担金と②廃炉円滑化負担金を上乗せ、違法

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■託送料金取り消し訴訟第5回期日(12月13日・月)報告    静岡放射能汚染測定室

♦お知らせ♦【12/15(水)】緊急オンライン企画:「ALPS処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書」の問題点 主催:原子力市民委員会

原子力市民委員会(CCNE):http://www.ccnejapan.com/ 事務局の村上さんより、
12月15日(水) 17時~18時30分 に開催される学習会のお知らせがありました。

お時間のある方は、ご参加ください。
なお、原子力市民委員会(CCNE):http://www.ccnejapan.com/ には、
 これまでに開催された学習会のアーカイブを視聴することもできます。

 『原発ゼロ社会を創るために』ご利用ください。

↓ 以下にオンライン企画の案内を転載いたします。

      
□──────────────────────────────□

         CCNE 緊急オンライン企画

「ALPS処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書」の問題点
          
        12/15(水)17時~18時30分
        http://www.ccnejapan.com/?p=12798
┏┓
┗□─────────────────────────────□

11月17日、東京電力は福島第一原発の「ALPS処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書」を公開し、
 国内外からの意見を募集しています(12月17日(金)23:59まで)。

この報告書で東京電力は、放射性物質の海洋拡散シミュレーションを行い、
二次処理の実証実験が完了したタンク群3群の核種組成と、
仮想のALPS 処理水の核種組成(炭素14、銀110m、カドミウム113mなど人への被ばく影響が大きい9つの核種を選定)の 4つのケースについて人への影響を評価し、
「すべてのケースで一般公衆の線量限度および国内の原子力発電所に対する線量目標値のいずれも下回った」としています。

また、海洋生物への影響評価も行っています。

原子力市民委員会は、汚染水に関して、
 大型タンクでの保管継続やモルタル固化による陸上処分など代替案を提案してきており、
 漁業関係者などの強い反対の声を蔑ろにして放出を決定したこと自体が問題だという立場です。

 その上で、本報告書から読み取れること、読み取れないこと、報告書の持つ意味合いに関して、
 みなさまとともに考えるためのセミナーを企画しました。

急遽の開催となりますが、ぜひご参加いただければ幸いです。

■日 時:2021年12月15日(水)17:00-18:30
 オンライン会議システムzoomを利用
・登録はこちら(URL)
 https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_ga95N-MESu6jMHvg4J8HZg

■内 容:
1.海洋放出計画の経緯と概要  満田夏花(FoEジャパン事務局長、CCNE座長代理)

2.報告書の検討の前に考えるべきこと 村上正子(CCNE事務局次長)

3.東京電力の影響評価の具体的な問題点
      滝谷紘一(元原子力安全委員会事務局技術参与、CCNE原子力規制部会)
      濱岡 豊(慶応義塾大学商学部教授、CCNE福島原発事故部会)
      伴 英幸(原子力資料情報室共同代表、CCNE核廃棄物部会長)

4.質疑応答

■主 催:原子力市民委員会(CCNE)

——————————————-
原子力市民委員会 事務局
〒160-0003 東京都新宿区四谷本塩町4-15 新井ビル3階
(高木仁三郎市民科学基金内)
TEL/FAX: 03-3358-7064
URL  : http://www.ccnejapan.com/
e-mail : email@ccnejapan.com 
Twitter: https://twitter.com/ccnejp
Facebook: https://www.facebook.com/ccnejapan
——————————————-

<原子力市民委員会紹介リーフ>

♦2021年12月14日記

#汚染水海洋放出
#ALPS処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書

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♦お知らせ♦【12/15(水)】緊急オンライン企画:「ALPS処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書」の問題点 主催:原子力市民委員会静岡放射能汚染測定室