2014年7月30日発行の『測定室だより』第33号を会員の皆さんに発送いたしました。
『測定室だより』は当室の測定結果を全て掲載し、
会員の皆さんにお届けする会報として、毎月発行しています。
すでに、会員の皆さんにはお手元に届いていると思いますが、
万一、まだ、受け取っていらっしゃらない方は、お手数ですが、ご一報ください。
33号には、
◆5月30日~6月25日に測定した食品29検体と環境試料3検体の測定結果を掲載しています。
特に今回は、お茶の生産者である会員さんより、
多くの緑茶引用茶の測定依頼がありましたので、茶葉と飲用茶の測定結果を複数、報告しています。
◆特記すべき測定は、
家庭で保管されていた福島原発事故前(2010年6月)に収穫された緑茶の測定で、
セシウム137を、低い値ですが検出しました。
半減期の短いセシウム134は検出されませんでしたので、
これは、1986年のチェルノブイリ原発事故による汚染であると考えられます。
この結果を確認するため、
同じ茶葉を、当測定室のアドバイザーである京都大学原子炉実験所の小出裕章さんにお願いをして、
ゲルマニウム検出器で測定をしていただきました。
その結果、当然ではありますが、当室のNaIシンチレーション型検出器と
同等の測定結果が得られ、この測定結果も並行して報告をしています。
◆そして、今号の記事、当室アドバイザーの河野益近さん(京都大学)の連載の中に、
「チェルノブイリ原発事故で排出された放射性物質は、105兆㏃に対し、
福島原発事故では、181兆㏃を越えて、世界最悪の原発事故となった事を文部科学省が認めた」
と、データを挙げて書いています。
★この『測定室だより』は会員会報として発行していますが、
一般の方にも、ご希望があれば販売しています。
1部500円+送料80円(82円ですが、なぜかすんなり受け入れられず、80円で!)
ご希望の方は、以下にお申し込みください。
mail;ssokuteisitu@yahoo.co.jp
tel;054-209-2021
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
チェルノブイリ原発事故は収束しているのに対し、
世界最悪・最大の放射能汚染となった福島原発は、
今なお、海に、空に、地下水に放射能の汚染を止められないでいます。
国が公表している海水や環境の放射能レベルは、少しずつですが、
濃度が上がって来ています。
放射能と共に暮らす私たちは、未来のために何が出来るのか、
考え続けたいと思います。
2014年7月27日
馬場利子記