新しい年をいかがお迎えでしょうか?
旧年中も、測定室の活動を支えていただき、ありがとうございました。
コロナ一色だった2020年。
年の瀬が近づくにつれ、2021年3月11日を想い、この10年を振り返り、
原発事故と放射能、放射能から身を守るために叶った小さな事柄を数えてみても・・、
復興とは無縁の現実は、収束しないコロナ禍と相まって、明るい気持ちになれませんでした。
そんな時、若い友人からマスクのプレゼントをもらいました。
♥このマスクは、
東日本大震災で1本だけ残った陸前高田市の奇跡の1本松の枝から『コカリナ』(木製の笛)を作り、
演奏してきた日本コカリナ協会の方たちが、
木を布にする技術を持つ繊維メーカーの協力を得て、1本松の木片から布を作り、
その布で作られたものです。
♥コカリナの教師をしている友人は、
「私たちは大きな支援はできないですが、コカリナマスクを販売した収益で、
熊本豪雨の被災地の方たちに、このマスクを贈らせてもらいました。」・・と話してくれました。
■「私たちは大きな支援はできないですが・・・」の言葉を聞いて、はっとしました。
私が気持ちが晴れなかったのは、放射能や原発政策を変える『大きな成果』を期待していたからでした。
こうして、いろいろな人たちが、困難を乗り越えるために想いを行動に替え、
『困難を人ごとにしない』『できることで愛を伝える』活動が続いている事に、
私の小さな独りよがりは吹き飛びました!!!
世界は・人は素晴らしい愛に満ちている・・♥
♥2021年、311から10年になる今年も、
『大きな成果は出せないかもしれないけれど、311を忘れず、
311だけでなく多くの被災者の方や、コロナで新たな困難を抱えた人たちに想いを寄せて、
私たちにできることを続けたいと思います。
本年もよろしくお願いします。
2021年1月元旦
馬場利子記