当室は、福島原発事故による放射能汚染の現状を、市民自ら測定し、
暮らし方や食べ方を共有しようと、2011年6月11日に、食べものの測定を再開しました。
(測定開始は、1988年12月19日でした。)
そして、当室の放射能測定活動は、
◆2012年5月より、環境試料(土・環境の中の水・落ち葉・堆肥など)の測定開始。
子どもたちの遊ぶ公園や、学校、森や林、私たちが暮らす街の測定を行い、
安心して暮らせる環境作りを行うための測定を行っています。
◆2012年11月には、静岡放射能汚染測定室浜松分室を増設。
測定室の会員が、より近い場所で測定が可能となるように、
1988年当時の測定器を移設し、測定を行っています。
そして、本年7月の総会にて、本年度の新しい活動として、
◆内部被曝を推定するための尿の測定を行う事を決めました。
◆【尿の測定の目的】
高額な測定料を負担し、細密な測定値を得る測定ではなく、福島原発事故後の現在のおおよその内部被曝の状態を確認する事で、暮らし方・食べ方について、把握する事を目的とします。私たちは、放射能と共に暮らす中でも安心と希望を見出すために測定をしています。尿のセシウム定量値を把握するための測定ではなく、暮らし方を確認し、将来に備えるための測定を行います。
◆【尿測定の申し込み方法】
①尿の測定は1週間に2検体しか測定できません。必ず、測定の予約をして下さい。
予約は℡ 054(209)2021または、mail:ssokuteisitu@yahoo.co.jp。
検体の到着日をお伝えします。到着日は都合の良い日を相談して決めます。
②尿の測定依頼書(※1)に必要事項を記入の上、検体と一緒に搬入ください。
持参、送付いずれでも構いません。送付の際は、発送時に『こわれもの』の指定をして下さい。
◆【採尿の方法】
★用意するもの:①蓄尿する容器として、2ℓまたは1.5ℓの水が入っていたペットボトル
②プラスチック製の300mlのコップ
③使い捨てジョウロ。
◆【注意事項】
①のペットボトルは必ず、飲料水が入っていた物を使用して下さい。
お茶や有機物が入ったペットボトルに入れると尿が腐敗し、異臭を放ちます。
その際は測定を行いませんので、注意して下さい。
②採尿には、プラスチック製の300mlのコップが便利です。
(100円ショップでも購入できます。大人の場合、1回200ml以上採尿できますし、子どもの場合も大きい方が採りやすいです。)
③ペットボトルに入れる時は、必ず、ジョロを使用して下さい。コップから直接、ペットボトルに入れようとすると、間違いなくこぼれます。(スタッフの実験済み)
④尿は少なくとも1.3ℓ。大人の場合は1.5ℓ必要です。
④小さなお子さんの場合、1日で1.3ℓ採尿する事はできません。 採尿期間はなるべく2日以内に行って下さい。
何日間もかけて採尿すると、朝起きた時だけ、あるいは夜だけというように採る時間帯が偏ってしまい、
トータルな排出状況にならなくなります。
⑤ペットボトルを送付する場合、破損を避けるため箱などに入れて送って下さい。
◆【測定申込書】
このWebの上部にある「測定申込書」もしくは、以下より、尿の測定依頼書をダウンロードして下さい。
https://files.acrobat.com/a/preview/e4f31e25-dc9f-4fff-ac37-4cd45d9673cc
★インターネットをご利用されない方は、お電話ください。お送りします。
★検体提供者の名前を記入していただく必要はありませんが、測定室では、他の測定と同様、尿の測定結果も会員の皆さんに報告していきますので、年齢、性別、在住地など、必要事項は必ず、お書きください。
記入必須事項に記入漏れがある場合、測定を延期し問い合わせをさせて頂きます。
◆測定料金
多くの方に尿の測定をしていただけるよう、測定料はなるべく安価にしたかったのですが、
1検体の測定時間が48時間~60時間必要なため、この価格となりました。ご了解ください。
尿の測定料金 ①会員・旧会員・特別会員・団体会員 :1検体 2000円
②情報会員 : 1検体 3000円
③一般 : 1検体 5000円
尿の測定は、新測定器(ぴかぴか皇子)が担当します!
◆【測定についてのお問い合わせは】
℡:054-209-2021
mail;ssokuteisitu@yahoo.co.jp
尿の測定により、内部被曝量を推定する方法など、尿の測定の詳細は
『測定室だより』43号(2015年7月30日号)と44号(9月20日発行予定)に掲載しています。
多くの方が、内部被曝を推定できない不安から、放射能を忘れてしまおう・・とするのではなく、
1人1人が内部被曝の現状を知って、安心して暮らす方法を見つけていくお手伝いをしたいと思っています。
皆さんもお子さんだけでなく、ご自身の測定も行ってみて下さい。
2015年8月21日
馬場利子記