2011年9月19日 馬場利子記
横浜市港北区で、マンションの屋上の堆積物から6万3000ベクレル検出。マンションに住む市民が独自測定し、9月17日、新聞報道されました。
堆積物6万3000ベクレル検出 港北のマンション市民が独自測定[朝日新聞]
横浜市港北区のマンション屋上の堆積物から6万3000ベクレル(1キロ当たり)を超える高濃度の放射性セシウムが検出されたことが、民間の分析機関の調べでわかった。この機関に堆積物を持ち込んだ市民が市に結果を報告。事態を重く見た市も調査を始めた。週明けにも結果が判明する。
詳細な経過報告は、 横浜ママパパの放射線だより http://yokohama-konan.info/kohoku2.htmlに掲載。
この市民の測定値を知った横浜市は市内数か所を独自で測定をし、新聞発表をすると共に、横浜市の関係者からの話では、公立保育園の除染作業を行ったと言います。
現在、私立保育園では横浜市による測定は行われていないとの事で、横浜市におけるマイクロスポットの確認と、私立保育園への対応も同様に行われるよう、関係者の皆さんの行動を期待します。
今回の横浜市民が独自に行った土壌測定は、空気中の放射線量では知ることが出来なかったマイクロホットスポットの発見を可能としました。
3・15の高濃度汚染を受けた地域(静岡県も含む)は、横浜市に限らず、子どもたちを守るために、正確な土壌(学校・保育園・幼稚園など)の測定を行う必要性を明らかにしました。
福島原発による高濃度放射能汚染は、福島県内に留まらず、広範囲に及んでいる事が分かりました。行政による土壌汚染測定が行われていない地域で、どの様な対処が必要なのか、私たちも静岡市、静岡県に質問していきたいと思います。
以下、横浜の汚染除去など横浜市の対応を掲載した新聞記事を転記します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
港北の「高放射線量」地点 セシウム4万200ベクレルも 市、5ヵ所の詳細公表
[東京新聞] 9月 18, 2011
横浜市港北区の側溝付近で、比較的高い放射線量を検出した問題で、同市は17日、この地点は港北土木事務所近くの側溝(同区大倉山5)と公表した。この地点に堆積していた泥などから、1キログラム当たり4万200ベクレルの高濃度の放射性セシウムを検出したことも明らかにした。
市は同日、この地点から堆積物を取り除き、放射線量を計測。地上50センチで当初の毎時0.91マイクロシーベルトだった放射線量は0.13マイクロシーベルトに低下した。
この地点は、側溝の雨水取り入れ口周辺で、付近の屋根を伝わって落ちる雨も集まりやすい。
同市は市内で比較的高い線量を検出しそうな場所の調査を開始。また、この地点を通報した同区の男性が住むマンション屋上の堆積物から同約6万ベクレルの高濃度の放射性セシウムを検出したことなどを受け、建物屋上の調査も検討する。
併せて市は、同区で放射線量を計測した他の4地点は噴水施設の底部や側溝などだったと公表。
地上1メートルの放射線量は0.14~0.11マイクロシーベルトだった。堆積物を除去した後は、いずれも放射線量は低下した。
5ヵ所の地点で除去した計約13キログラムの堆積物は、港北土木事務所の倉庫でビニールシートなどで覆い、保管されている。